ソーシャルシフトから逃れられない。でも恐れるな!! #cloudworldjp
少し遅くなりましたが、Oracle CloudWorld Tokyo の続きを。RightNow を中心に製品の概要が多く、「ソーシャルメディアをビジネスに活用するにはツールの話だけじゃものたりないよね。」と思っていました。しかし、最期の特別講演でスッキリできました。特別講演は、ループス・コミュニケーションズの斉藤 徹氏と、カスミの小濵 裕正氏のダブルキャストで、「加速するソーシャルシフトがもたらすビジネスインパクト」というお題で、感想を自分なりに以下のように整理しました。
- ソーシャルシフトの流れに逆らうことはできない
- 恐れるな、「三方よし」の思想・哲学は、日本の企業に息づいている。
- 実践してみると、その効果が高いことを感じることができるよ。
最初に、「ソーシャルシフト」ですが、ソーシャルメディアが誘起したビジネスのパラダイムシフトとのことで、以下の傾向があるそうです。
- 生活者 (顧客) が力をもち、企業を選別する。
- 社員が力をもち、企業の中央統制が崩壊する。
- 利益、拡大至上主義的な姿勢の企業の寿命が短くなっていく。
製品選定のための情報収集を例に整理してみましょう。ソーシャルメディアが普及する前までは、販売元に RFI という形式で確認していたと思います。しかし、ソーシャルメディアが普及してくることで、今までの流れに加えて、その製品を購入した方々の声をダイレクトに知ることができるようになったわけです。
別エントリでも触れているように「よくも悪くも、顧客の期待を大きく超えたときに、反応が高まっていく」わけです。RightNow がこれらの反応を収集するために、あらゆる顧客接点との連携を実現しようとしているわけですね。
ここで意識しなければいけないのは、「顧客の期待を大きく超えるための必要十分条件」であって、斉藤氏は「売り手よし、買い手よし、世間よし」の近江商人の近江商人の思想・行動哲学を、企業全体で実践することにつながるといっています。日本の企業は、欧米の企業と比較して、創業100年を超える企業が多いといわれています。斉藤氏は「自社の利益の最大化のみを追求しているわけではない」ことが背景にあるといっています。
この週末に、録画しておいた「プロフェッショナル 仕事の流儀 宮崎辰氏」を拝見したのですが、まさにそのとおりなんですよね。相手の期待を大きく超えるために会社全体で対応すること。その相手の感動を糧に継続的に続けていくこと。経営者の仕事の1つは、それを実現していくための環境を整えていくということなんでしょうね。小濵氏の取り組みをうかがっていても感じました。
どんなツールを使うにしても、「ソーシャルシフト」に対する姿勢が大事ということですね。ビジネスマンの基本をうかがったようで、勉強になりました。ありがとうございます。