新しい国民病『慢性腎臓病(CKD)』について #CKD
週末なので、私がかかっている慢性腎臓病(CKD)について、お話ししようと思います。
最初に腎臓の働きについて、整理しよう。人間は飲食により、必要な栄養素を取り込みます。取り込んだ後に体の中に溜まった老廃物や水分、取り過ぎた塩分などを、腎臓は血液をろ過して、尿と一緒に体の外へ出してくれる働きがあります。要は、腎臓は『不要な余分なものを体から追い出して、必要なものだけをしっかり体の中に残してくれる』大事な臓器といって良いでしょう。
また、骨を強く丈夫にする役目も腎臓は担っています。人工透析をする際に、頭部のレントゲン写真を撮ったのですが、かなり骨が薄くなっていて、驚いたことを思い出します。
慢性腎臓病は、この腎臓の処理能力が低下している状態を指します。濾過能力が落ちると、むくみが取れにくくなりますし、老廃物の影響で気分が常に悪い状態になります。また、一度悪くなると移植しない限り、元に戻らないと言われています。私は、4年前に慢性腎臓病と診断を受けた時には、常人の60%程度に落ち込んでいると言われました。この状態になると、人工透析のお世話になることは避けられません。実際、私は2021年3月から人工透析をしています。
さて、慢性腎臓病の患者数は、国内で1300万人を超えていると言われています。日本国民の約10%ということになりますね。国内のガン患者が100万人と言われていますから、どれだけの規模か想像できます。末期の状態である人工透析を受けている患者数は、国内で35万人と言われています。
人工透析をすると、週3日、1回4時間の透析を、生きている間(移植するまでの間)は続けます。身体障害者として登録することにもなります(とんでもない医療費がかかっているのですが、それは別の機会に)。
どうでしょう。最近、女優檀れいさんのTV CMでCKDの啓蒙活動が活発ですが、その理由がわかると思います。TV CMでは、eGFRの値に注目してねと言っていますが、これは血液検査の結果でわかります。年1回の健康診断で、生活改善・食事治療と言われた方は、今一度確認してみてください。
TV CMと連動しているWebサイトは https://www.gfr-jinzou.jp です。