北京のCEO
中国での現行プロジェクトのパートナーである北京が本社のCEOと上海で久しぶりに会った。
中国ではめずらしくないが、38歳の若手CEOだ。
今のプロジェクトの課題や今後のビジネス展開について話し合った。
日本留学も経験あり日本語も流暢だ。
そのCEOが最近抱いている僕の不安や疑問を払拭してくれた。
1)中国でマーケティングの概念がまだ年月が浅い。
2)営業とマーケティングは明らかに違う。
3)営業という意味では利権とか袖の下とか人脈とか中国独特の商習慣がはびこっている
4)しかし、マーケティングという概念はこれからだし、中国市場で絶対に必要な考えで企業は取り入れていく必要がある。
5)ただ、日本や西欧のやりかたをそのまま導入すればいいとも限らない。
6)でも間違いなく、今やっているようなプロジェクトや苦労は中国市場にとっては先進でかつ将来性のある活動だ。
それから自社のビジョンについても語ってくれた。
1)自分の会社は日系企業の中国でのビジネス展開を支援するのが事業領域だ。
2)しかし商社とか広告代理店とか市場調査会社とは違ったポジションングだ。
3)商社は営業の範囲(マーケティングという概念は無い)でしか活動していないし大企業が相手だ。
4)自分の会社はマーケティングという概念にたって、市場調査からビジネスフォーメーションの創造、プロモーションまでをお手伝いできる会社になりたい。
5)日本の中堅中小企業にとっても安心して中国に進出できるインフラをクリエーションするのが我々の使命である。
非常に明快に中国市場や自社のビジネスに関して分析している。
ここ1ヶ月ぐらいは、目先のプロジェクトの作業のことで、お互い言い合ったりもしたが、一歩関係も前進したように感じた。
一人では入れないようなちょっとディープなレストランで青島ビールを飲みながら、こちらが今考えているビジネスプランも説明して、中期的にどうWin-Winの組み方ができるかとか議論できた。
おそらく次の日からはデイリーの作業の件でまた喧嘩が始まるだろうが、それもまた良し、と思えるようになった。