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和光市-池袋間の戦いがいよいよスタート~副都心線開業まであと1ヵ月

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6月14日の東京メトロの副都心線開業に向けて、いよいよ準備が進んでいる今日この頃。
有楽町線の小竹向原より和光よりの駅の表示板には、副都心線を示すマークに白いビニールが貼られており、いつでもはがせるような状態になっています。

昨日は東京メトロが料金を発表しました。

http://www.tokyometro.jp/news/2008/2008-25.html

YOMIURI ONLINEなどは、和光市-渋谷間が270円に決定、と大々的に報道しています。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080514-OYT1T00555.htm

・・・個人的には、(そんなルートで行く人はあまり居ないと思うが)和光市から有楽町線で永田町乗り換えで半蔵門線で渋谷に行っても確か270円だったと思うので、大した驚きでも何でも無いのだが・・・。

なんしか、有楽町線で和光市から池袋までが230円、JR山手線で池袋から渋谷までが160円になるので、この合計よりも120円安い、というところが一番の強調点なんでしょう。

ちなみに関東圏以外の人には馴染みの無い話か、と思います。端的に言えば、現在でも既にある私鉄+JRの組合せの所に、ほぼ同ルートで地下鉄路線が開通する、ということです。自分の生まれ育った関西圏で言えば、大阪から三宮にJRと阪急と阪神が走っているのに同じ。ついでに言えば、現在はこの副都心線のほんの一部部分だけが”新線”として開業しており、これが現在の東京メトロの有楽町線の池袋駅より割と西よりの新線池袋駅に向かって走っています。この”新線”のイメージは、住宅開発される前の阪神武庫川線、というか、USJができる前のJR桜島線、というか、JR和田岬線、というか・・・まぁ乗降客の量も含めて今までは「ほんまこれ何のためにあるんやろ」というぐらいの存在だったのだが、一気に脚光を浴び得ている訳です。

普段通勤には利用していませんが、比較的有楽町線を利用するのには便利なところに住んでいるので、それこそ有楽町方面に向かう時には有楽町線を利用しています。だから、結構副都心線のネタには敏感です。

以前オルタナでは藤井さんが有楽町線の新型車両の話を書かれていましたが、この新型車両にしても、2006年の9月頃に「あれ?これ何?」と1編成登場した後(参考プレスリリース)、どんどん増殖を続け、今や20編成を超えるまでに走っています。
(これにより今まで有楽町線を走っていた07系が転属された、という変化もあり。この件ブログに書かれていた方の参考ページ:http://blog.goo.ne.jp/mizu-no-oka/e/2c85a54b430e25700a69f02584c93a81

何も車両の対応は東京メトロだけではなくて、車両乗り入れする東武鉄道も50000系シリーズの投入やら地下鉄専用車両の50070系を投入したりと着々と準備を進めていますし、西武鉄道も小変更(?)をかけつつ6000系の車両前後部の貫通窓枠を銀色から白色に塗装変更をしたりしています。

(やや鉄ちゃんっぽいですか?(笑)自信を持って言える方では無いのですが、嫌いじゃ無いので・・・)

そういったハード面の変更だけではなく、様々な変化が出てきています。

例えば、自分は有楽町線でも地下鉄赤塚、もしくは地下鉄成増の駅が比較的近いのですが、きっと都心に一本で出られる、というのをウリにしたかのような駅周辺の賃貸マンションや分譲マンションがここ数年でどんどん建設されてきています。

また、和光市より北西の川越方面のお客さんで新宿・渋谷方面に通勤をするような人達は現在でも池袋からの山手線乗り換えを行うにあたり、和光市到着後も東武東上線を乗り続けるか、東京メトロに乗り換えるか、という選択が行えるのですが、今までは和光市-池袋間の東武鉄道側のメリットとして急行や準急が走っていることにより有楽町線よりも数分早く到着することがあげられました(運賃は微妙に東京メトロの方が10円安い)。

でも、今回の副都心線開通により、池袋乗り換えの手間およびそれにかかる時間、運賃、通勤急行の運行等により、東武鉄道乗車区間は和光市まで、となってしまい、運賃収入において強烈なダメージを受けることを東武鉄道自身がきっと予測していたのでしょう。4月以降から数年かけて東武池袋駅の大幅改修・サービス向上を図っています(東武東上線沿線情報「ゆあ東上」http://www.tobu.co.jp/your/0803/index.html)。早速改修がなされたJR山手線側改札出口を先日通る機会がありましたが、「何でこんなもん早くやっといてくれへんねん」と改めて感じるぐらいの便利さです(苦笑)。

その他、東武鉄道が分譲しているつきのわ、という駅近くの住宅地を初め、主として川越方向と池袋が便利で快適になる「TJライナー」という有料クロスシート電車も登場します。ご丁寧に、副都心線の開業と合わせた6月14日に運行開始。有楽町線と接続しているだけではなく、ほとんど全ての東武東上線の電車が止まる和光市駅をこの「TJライナー」は通過です。ここまでわかり易い対抗意識、というのはかえって微笑ましいぐらいです(笑)。

自分の業界も過当競争を続けているところがありますから、他山の石、とは言い切れないですし、何より渦中に居られる企業やスタッフの方々の並々ならぬご苦労はある、と思いますが、やはり競争原理が働くと、一利用者としては大変便利になるのだなぁ、と思います。

ただ極めて個人的な読みですが、朝のラッシュ時に限って言えば、今でも有楽町線の池袋までは結構最低な乗車環境です。ひどさで有名な他の路線に比べるとまだ序の口かもしれませんが、やはり身動きを取りづらくなるような混雑ぶりです。副都心線が開業、と言っても和光市方面から(現在の有楽町線の池袋駅より3駅手前の)小竹向原駅までは、副都心線と言えども同じ線路を走ることになります。そこから先は専用ですが、少なくとも和光市駅からこの駅までの路線が複線化された、という訳では無いですし、そもそも乗り入れをする東武鉄道や西武鉄道自身も今でもそれなりのダイヤで動いている訳ですから、本数そのものが大幅に増加する訳では無いので、前述のような”利便性期待”で引っ越してこられる方の分がより混雑増加の要素、となり、ラッシュ時に関して言えば、今以上に川越方面から池袋向きにおいては東京メトロの不快性は増すのでは無いか、と思っています。日中のお買い物なんかにはとても便利だ、と思いますが。

個人的な読みが当たるのかどうかも含めて、副都心線開業と、それによる利便性の享受ができることを楽しみにしております。

追伸:赤塚はほんと便利だし楽しいですよ!激安「のとや」もあるし、こんなカラオケ店バトルも楽しめますし(笑)

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