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上手な報告の心得

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最近、会議だらけで或る曜日などは定例だけで4本、いつも終業はせいぜい23時下手すりゃ1時(泣)。まあ、文句なぞ決して言わず、弱音も吐かずに、普通に頑張っています^^;

 

 

 

大規模案件となると、立場はリーダーだがプレゼン慣れしていない人も時々いますね。

 

まあ場数を踏めばある程度うまくなるのですが、コツもあります。今日は経験に基づいてではありますが、ポイントを解説してみます。

 

 

 

1. 慣れるまでは「原稿」を作ろう

 

会議の大原則その1は、「時間厳守」です。ですから、話し方を工夫するのはいいけど、持ち時間オーバーはだめです。そういう意味からも、資料を作成したら、どう話すか実際のスピーチ内容を想定してメモに書いていく。いわゆる原稿です。2つ意義があります。

 

1) どのくらい時間がかかるかわかる。大体WORD A41頁びっしり書いて「5分」です。後述の工夫を加味すると話術次第で10分近くになることも。どのくらい時間がかかるか、どんな内容を話すのか、整理することができます。

 

2) 話しづらい箇所がわかります。活字にしづらい、悩ましいところは実際プレゼンでも慎重になり、おどおどするリスクのある箇所です。言いづらいことを報告するときでも原稿にしておくと、行き詰まったら書いた文章をそのまま読めばいいのです。リズムよく話せれば運よく押し切れるときだってあります。

 

 

 

2. 読めばわかる部分を棒読みしない

 

せっかく報告資料にまとめたので、全部読み上げたい心情はわかりますが、相手も資料をみて「読む」ことができるわけで、さっと読んで頭に入る箇所をわざわざ棒読みする必要はありません。「詳細はご覧のとおりですが、お時間の制約もありますのでご説明は割愛して要点を・・・」と省力化していきます。

 

実際、結構な割合クライアントは資料を棒読みされることが嫌いです。「読めばわかるからいちいち読まないでいいです」って言われちゃいます。書いてある内容を説明するにしたって、「自分の言葉に変換」するのです(と、原稿に書く)。

 

 

 

3. 報告は良くない箇所だけでいい

 

順調な報告事項は「読んでもらえればいい」から、原則説明は不要です。懸案になっていて順調に進捗した、解決したことがクライアントも知りたいというケースでない限り、良くないパートだけ説明しましょう。順調な推移をなかば「自慢」する必要は皆無です。

 

順調なら「順調です」の一言で十分。悪いパートは報告後のQ&Aにも時間がかかる可能性大。そこに時間を割きましょう。例え遅延だらけで突っ込まれどころ満載な状態であっても(苦笑)

 

 

 

4. 抑揚をつけ、適度な沈黙をつくろう

 

とはいえ、早口でペラペラ話し過ぎると、相手の頭の中に入ってくれません。リズムよく話すだけでなく、抑揚をつけて相手に理解しやすい工夫をします。具体的には声の強弱やスピード感を変えることをします。加えて、適度に沈黙を作ります。人間は沈黙が普通嫌いです。ですが、沈黙を作り出すと、相手は(沈黙ヤダ。なんか質問でもしなきゃ。)って感じることが多いし、発言しなくとも資料をじっくり読んでくれようとしますから、「読んでわかる」部分をあえて読ませるためにも、相手に質問や対処案を考察させるためにも、適度に沈黙を入れます。

 

 

 

5. テンポよく進めたいところには「ハサミ」を入れよう

 

沈黙を入れることができるようになったら、次は持ち時間を守るために、且つ「本質的じゃない質問=粗探し」を防ぐために、報告文を言い終わった後に、「ハサミ」を入れます。

 

たとえば、「○○の件は、~のような状況でして、~を順次対処していくことで、~までに品質を挽回します。・・・『ハイ。』」っていう感じです。心理的に、よほどロジカルに指摘事項が思い浮かんでいる人でない限り、「ハサミ」を入れられると、相手は(あ、言い切られた。突っ込むタイミング、逸しちゃったなあ)となることが多い。ただし、乱発すると「あー、ちょっとちょっと待って。勝手に話を纏めあげないで」と噛みつかれてしまうことがあります。

 

テンポよく、抑揚と沈黙に注意してスムーズに報告しつつ、芳しくないところ、いちいち突っ込まれたくないところは、きちんと「ハサミ」を入れて、自分が今話したTOPICへの質疑をいったん打ち切るのです。これにより「関係者でない人からの本質的じゃない突っ込み」を回避できます。

 

 

 

6. 個人攻撃はしない

 

報告は基本、「会社・組織」か「チーム」という単位で行うものです。だから、例え遅れの原因が或る特定人物のせいであっても、極力名指しで批判したり、それを言い訳に使うことは回避しましょう。少なくとも資料上では。個人攻撃を多発すると、「粗探しゲーム」が始まるリスクが高まります。それが会議出席者だったらさらに厳重注意です。どうしても「刺したい」なら止めませんが。。。ちなみに私はこのエントリを書いているときに、「仲間から刺されました」。(爆)

 

 

 

7. 全てのスライドを説明しない

 

時間の制約と順調報告の割愛の観点からも、そういうスライドはほとんど説明の必要がありません。あえて、良くない、悪い領域の説明のみに時間を使います。その流れ上で説明不要な資料スライドは、説明事態を端折ります。「お時間もないので、あとでご覧ください」でOK

 

報告書は、報告を聞いたあとや事前に目を通すときに、読み手に「全てを補足する」構成である必要がありますが、プレゼンはだからといって全てのスライドを説明する必要はありません。端折る理由をちゃんと言った上で、その会議の主要テーマや目的から考えたプライオリティの低いスライドは、じゃんじゃん端折りましょう(笑)。

 

 

 

8. 書いてない話を最低1つ入れる

 

ここにも原稿を書く意義があると思っているんですが、資料をみてもどこにも書いてない話題を最低1つ、どこかに盛り込みましょう。資料は会議が始まる前も配布後に、そして会議後にも必ず一人歩きします。資料はきちんと起承転結が盛り込まれているべきです。

 

とはいえ、活字で残したくない話題もせっかくの会議において発言したいこと、いろいろあるはずです。それは口頭で言えばいいのです。きっとそれを相手はメモるでしょう。メモをとることで会議参加者は一握りの満足感を得ます。会議に出た意義がそのメモで成立するのです。

 

たくさんである必要はありませんが、必ず1つ以上、です。

 

 

 

9. 大きな声というより、ハキハキ聞き取りやすいように話そう

 

最後に、声量の件です。僕は鼻声で聞き取りづらい声です。ですが、会議では一生懸命声をはりあげるのではなく、自分の声質に自信を持って、「相手に聞いていただく」よう、心を込めるのです。そのポイントとは、聞き取りやすいようにハキハキしゃべるのです。その気配りは必ず相手に伝わります。きっと相手もQ&Aではやはりハキハキ話してくれるはずです(今日はマイペースな例外もいらっしゃいましたが。。。笑)。自信のない話し方は報告会においては最悪です。

 

 

 

ホントはもっといっぱいテクニックがあるんですが、だらだら長文も何ですから、今日はひとまず、このくらいにてご容赦ください。。。^^;

 

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