それは俺の客だ。邪魔するな!
この業界にいると、こういう悪癖を吐く人にたまに会います(笑)。
今日、営業職の面接をしていて、久しぶりにそういう昔話に花咲きました(当社には幸いいないもんで)。
そもそもお客様となるきっかけは、
営業(職)が足繁く回って、リード(営業活動を開始させてもらうためのきっかけイベントの約束)をもらい、それをアカウントマネジャーが提案にこぎつけて、提案&フォロー⇒晴れて受注!という流れになることもあれば、
そもそもアカウントマネジャーがリードをもっていて、営業にフォローを手伝ってもらい、うまく連携して、そして、祝、受注!・・・という流れもある。
いずれにしても、大事なことは、アカウントマネジャー(ファームによって呼称が違いますがプリンシパルとかパートナー、ってやつです)と営業が、どちらが入り口を開けたかどうかにかかわらず、受注の喜びもしくは失注の悲しみを一緒に味わうことだと思っています。
ところが、
どちらが入り口を開けたかどうかにかかわらず、受注して実プロジェクトが誕生した瞬間、アカウントマネジャーに全面的にオーナーシップが移管し、「俺の客」「俺のプロジェクト」と言い出す人がいるのは事実です。
責任感は結構なことです。ですが、チームプレイ、チームワークも大事なことです。
確かに、実プロジェクトの横で、営業が別案件を模索していろいろセールスしようと画策していたら、その言動が悪い形で実プロジェクトやアカウントマネジャーが現場から別営業している取組に対して、(営業は良かれと当然思ってはいても)悪影響が発生するリスクはあります。
でも、だからといって、あんまり「俺の客」「俺のプロジェクト」と言い過ぎるのもどうかなあ、と私は考えています。
そもそも、アカウントマネジャーはセールス&デリバリという形態でミッションを持っていることが通常ですから、両方やりたいのは当然の志向です。
ただ、そうはいっても、
時折、なかなかセールスの糸口がみつからなかったりする時に、営業に広範囲にリード探しをしてもらい、時には飛び込み営業(弊社ではコールドコールと言う)までしてもらって、新しい顧客を開拓したり、
並行にプロジェクトや営業案件が走りすぎて、手が回らなくなった顧客・案件への場つなぎ営業活動を営業(職)に託したり、長期化した提案済み「待ち案件」や、一度終了したり失注した顧客への定期的「リサイクル」活動を託したり、
営業にサポートしてもらう業務ニーズは結構あるはずです(少数ですが営業なしにセールス&デリバリを自己完結できるアカウントマネジャーもいますが)。
それを、都合のいいときだけ「案件が足りない。営業、客探してきてくれ」とか「せっかくいい調子でプロジェクトやってる横で、勝手に営業するな」とかいうのは、確かに時と場合にはよるのだけれど、言い方としてはどうかと思います。
そういうわけで、私は絶対こういう言葉は口にしません。
セールス・マーケの基本は「持ちつ持たれつ」だと私は信じたい。