名ばかり管理職
不謹慎なネーミングですが、IT業界でも残念ながら関連の深い問題と最近感じています。
権限も少なく、待遇も低い社員を残業代のいらない管理職として扱う「名ばかり管理職」問題。
著書の中にも確か書いたのですが、プロジェクトをマネジメントすることは、企業・組織の重要な領域を部分的に管理・運営していく取組であり、すなわち企業経営に参加していることと、本来は同義だと思っています。
ですが、実態、多くのプロジェクトで、
プロジェクトマネジャーが財務上の権限を持っていない
同、人事権限がない
同、対顧交渉における権限がない
・・・などなど、結局一番大事な権限が本社・本部にあり、プロジェクトマネジメントが機能しないことが多い。少なくとも私の周辺ではよくそういう状況下で相談を受けています(という状況だから仕事が来てしまうのでしょうが・・・うるうる)。
全てのプロジェクトにおいて、プロジェクトマネジャーは上述したような権限を基本的に持っているべきです。
もちろん、完全自由裁量とまで言ってるつもりもなく、本社・本部のチェック機能は重要だし、レビューボードのような、客観的クロスチェック機能も必要です。事業部等の戦略単位でのポートフォリオ管理機能も重要です。
ですが、基本的に裁量を与えられないプロジェクトマネジャーは悲劇です。何も決められない。
「どうしてもこの機能はこの予算でしか実現できないんです。なんとか拠出許可を」
「あと一人、あと一人ちゃんとしたスタッフが欲しいんです。他の事業部から借りてこれないんですか」
「あんなお客の要求、こんな時期に無茶です。速攻、断ってしまってくださいよ」
・・・あー・・・そういえば昔そんなこと言われたなあ(笑)。
(うっせーなぁ、まだ俺はサブPMで権限はたまにしか来ないPMにしかねーんだよ!爆)
!昔話で思い出しました。プロジェクトマネジャーだけじゃないんですよね。この問題。
会社によって定義も違うし、全てが諸悪でももちろんないです。ただ、プロジェクトマネジャーどころか数名のチームリーダーに留まるポジションばかり担当している人なのに、お名刺交換すると課長とか部長とか書いてあるこおとがあったなあ・・・ご挨拶でも「しがない中間管理職ですので・・・」とか謙虚なこと仰られていたし・・・
今度、もっときちんと整理してみたいと思いますが、
プロジェクトにおけるポジション、
預かる人材の量、
責任範囲となる領域(開発単位、担当フェーズ等)の広さや重要性、
会社や事業部等組織内におけるマネジメント会議における発言権および出席権、議決権
このようなマネジメントロールの実態が、管理職たるレベルに達していない人は、基本的には(名ばかりとまでは申しませんが)なんらかの不遇があるのでしょう。
正直、これまではなんとなく自然の摂理のように当たり前の事象と受け流していた自分が恥ずかしい。・・・非管理職に単に戻すと経営にマイナスインパクトを与えるだけだし・・・近日、ちゃんとしたコンサルティングコンテンツとして、企業経営と従業員満足度の整合性を考えたものを、考え抜いて発表しよう!・・・そう思って、今日、これから始業します!!
まずは・・・午後からの営業準備だな・・・がんばるぞー。