一度傷ついた信用は取り戻すのに凄い労力が要る
たまたま少し時間があり顧客先の移動を散歩していたら、以前はどうしようもなく美味しくなくて潰れたラーメン屋の跡地に新しいラーメン屋が。
しかも、とてつもなく美味しそうな匂いがするんです。日中ですが、強烈に食欲をそそられる・・・
しかし、どうしても足を踏み入れられない。前の店のトラウマがよぎるからです。
ふと思いました。可哀そうだなあ。
もしかしたら自分と同じ思いがあって、「今度こそ」と思うんだけど、勇気を出して入れない。
誰かが先に試してくれればいいのに・・・そんな期待をしてしまうのでした。
本当に美味しいお店でしたら、私が行かなくてもじき繁盛するでしょう。でも、私と同じ思いの人が多ければ多いほど、繁盛が遅れる可能性はあるんですよね。
そのせいで失敗する可能性だってあるわけです。
川上さんのエントリを今朝読んで、ふとさっき思い出したのです。
私の本年度の総括と重ね合わせて・・・
(弊社は1月スタート12月締めなんです)
100戦100勝なんて有り得ない。
でも、負け方にも大事な作法というか、留意点がある。
ブランドを傷つけてしまってはならないのです。
実際、弊社でも充分に顧客満足を得られないまま、期待を上回れずに終了する案件は、残念ながら存在します。
必ずしも弊社に全面的に非があるとは限らないですが、逆に言えば、全部じゃないとしても、必ず反省すべきポイントがあるということです。
しかし、
ここで自分達の成果をできるだけ正当化しようとすると、かえって顧客の信頼を損ない、ブランドが失墜するリスクがあります。
あまり具体的に例示することもできないのが口惜しいのですが、自分達の努力をふりかえる前に、客商売であることにたちかえり、お客様の主張を真摯に受け止め、理解に努力し、先にその視点で自分たちの活動を振り返ることが大事な気がしています。
どんなに自分たちが正しくても、お客様が不満だと周囲にふれてしまわれたら最後、ブランドの復権にはすごい時間がかかります。
自分たちが基本的にすごく正しい主張を持っていたとしても、です。
この「リファレンス」の力はとても恐ろしいのです。
その脅威を体験したことのない人で、自分の主張で自分の士気を維持しようとする人に時々出会います。
「若いなあ」・・・と、まあ私もまだまだ若輩者なんですが、ついつい社内外問わず助言したくなる、おせっかいな私に、今日出会いそうになりました。
(最後に、川上さんのリカバリが成功することを御祈念申し上げます)