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IT、特にコンサルに携わる方々を癒すメッセージを、ついでに趣味のダーツ話も交えて・・

「残業」という言葉。

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「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」制度。「残業代ゼロ制」って・・・なんか寂しい訳し方な気も・・・

ひとまずの見送りは、まずは良かったよかった、というところでしょうか。

ちなみに、この分、消費税の件は今後さらに気になります・・・

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070116-00000015-mai-pol

<残業代ゼロ制>法案提出見送りへ 政府・与党

 政府・与党は15日、事務系社員を対象に現行の労働基準法に基づく労働時間規制から除外し、残業の概念をなくす「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」制度の導入を盛り込んだ労働基準法改正案について、次期通常国会への提出を見送る方向で最終調整に入った。自民党幹部が同日夜、明らかにした。

 この幹部によると同日、法案の説明に来た厚生労働省の幹部に対し「もう終わった話だ」と伝えたという。公明党幹部も同日夜、「政治判断だが現状では提出は困難だ」と語った。

 同制度は管理職一歩手前の事務職(ホワイトカラー)のサラリーマンを対象に、労働基準法に基づく1日8時間などの労働時間規制を除外し、成果などを基に賃金を支払うもの。自民党幹部は「こんな法案を提出したら自民党に反対でない人も敵に回ってしまう」と指摘しており、今年最大の政治決戦となる今夏参院選を前に、サラリーマンに抵抗の強い法案を出すのは得策ではないと判断したとみられる。

・・・それにしても、

「残業」っていう言葉の響き、なんか良くないなあ。

小生が単に神経質なんでしょうか。

英語では「overtime (work)」。

小生周辺における英会話での、使い分けを観察していると、

サービス残業を「unpaid overtime」と意識して言う人がいるということから、

overtime (work)」は、概念的にはサービス残業ではなく「残業代が支払われる残業」を指す人がどうやら多いようです。

実際、「残業する」は「work late」と言う人が多いようですし。

work」は「work」なんですね、きっと。

皆様、一般的にもそうなのでしょうか?

もし大いに違うということでしたら、お手数ですみませんがご指摘ください。

上述の制度、小生の理解で言うと、

残業は支払の対象だから、残業をなくしたら支払いが減る=要は企業のコスト削減

「サービス残業してくれと言ってるわけじゃなくて、どうやったら残業しないで企業の生産性を高めることができるか、みんなで協力して考えていきましょう!」

・・と、雇用者からみれば一方的に経営者がそれを求めている図式にもみえますね。

サービス残業しろとは思ってないけど、制度的に残業したら支払いが増えるから支払いをまず減らして従業員の効率UPを促そう。

そんなメッセージにどうしても翻訳されてしまいます。

小生の業界、完璧に全てじゃないですが、基本、完全年俸制の文化です。

当社も、全員そうです。

管理職であろうとなかろうと。

年間いくら。あとは12等分してそれが毎月のお給料。

交通費は別口座で経費精算するため、給与口座に入金される金額はどんなに頑張って月でもイケてない月でも、いっつも一緒。

これだと本来の「exempt employee

基本的に固定月給で働き、時間外労働手当てはなく、マネジメント職、専門的技術的であるなどの条件を満たす職種につく被雇用者

として、サービス残業もへったくれもなくて(言葉が乱暴ですみません)、自分が約束した仕事をきちんと終わらせ、良い評価を獲得する、良い成果が出せたと充実した気持ちになるために、定時なんて労働時間の概念には縛られずに、

「とにかく、少しでも早く、今日の仕事を、予定された品質で、それぞれの期限に間に合うように、終わらせよう」

それだけを考えるしかないんじゃあないか、という気になります。

だから部下を残業させてしまう環境下においてしまうことには非常に罪悪感を感じます。

(これを読んでいるらしい仲間の皆さん、うそつきと言わないでね^^;

非常に残念ながら、当業界、IT業界全体でもそうだと思います、相当数の「unpaid overtime」、多数の現場で発生していると思います。

私ひとりがここでのたまったところでどうしようもないことかもしれませんが、残業をしていただいている仲間達には、制度上、追加支払ができない点が、本当に申し訳ないです。

今回のエグゼンプションについて、

お上が、「労働時間短縮の結果、家で過ごす時間が増えることになり、少子化対策に効果的。ワーク・ライフ・バランスが見直せる」なんていってますが・・・

私個人の意見で言わせていただければ、そもそもお上は最初から残業なんてあんまりなくて(注:郵政公社なんかは今とっても大変そうです・・・と元郵政局・郵便局長の息子はついついフォロー・・・^^;、その痛みがわかんねだろ!って気がします。

今は自分も長年にわたり完全固定給、当然残業=「unpaid overtime」と受け止めつつ、自分の生活は自分で考える、という姿勢になってますが、その昔SE仕事に邁進していたときは毎日2時にタクシー、翌朝9時に出社、土日は昼から出社して終電で帰る、なんて生活サイクルで何ヶ月も働いていたときもあります(ちなみに3ヵ月後、さすがに体が壊れました)。

彼らよりは、ほんとに苦労して残業せざるを得ない環境にいる人達の悩みをわかちあえるつもり、残業代が出せない人達に、少しでも「他にできること」をしてあげたい気持ちです。

そういう意味で、今後どうやって「残業」をなくせるか、真剣に考えていきたいと思います。そのためにも「他にできること」についても積極的に考えていきたいと思います。

お上もそういう現場の取組、一組織・一企業としての取組をよく観察して、もっと気の利いたことを発言し、行動して欲しい。

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