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1970年代の雑誌カルチャー

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最近欠かさず見ているテレビ番組の一つに
NHKのEテレで金曜夜10時に放送されている
「ニッポン戦後サブカルチャー史」があります。

先週は「雑誌ワンダーランド 70年代(2)」がテーマでしたが、
懐かしい雑誌の話がたくさん出てきて面白かったです。

1970年の雑誌の年間総発行部数は22億冊だったとのこと。
国民一人あたり、年間で20冊ぐらい読んでいたことになります。

ぼく自身は大学生だった80年代前半ぐらいに
いちばん読んでいたと思いますが、
マンガを含めたら、月に二十数冊読んでいたので、
年間にしたら300冊ぐらい読んでいたことになりますね。
最近は、紙の雑誌は月に1、2冊買うかどうかなので
隔世の感があります。

1970年の「よく読む定期刊行物ベスト10」(学生実態調査)は
1位「朝日ジャーナル」
2位「週刊少年マガジン」
3位「世界」
4位「文藝春秋」
5位「中央公論」
6位「週刊少年サンデー」
7位「週刊朝日」
8位「展望」
9位「エコノミスト」
10位「サンデー毎日」
だそうで、マンガ週刊誌は入ってますが、
当時の学生は難しい雑誌もよく読んでいたんですね。

そんななか、1973年に「宝島」、76年に「ポパイ」が創刊。
どちらも、ヒッピームーブメントやロックカルチャーなど
アメリカで流行っていた文化を
カタログ風に紹介する内容がメインの雑誌ですが、
この2誌は、スティーブ・ジョブズの
スタンフォード大学のスピーチにも出てきた
「ホールアースカタログ」の影響を受けていたという話を聞いて
なるほどと思いました。

ほかにも、70年代に創刊された、
「ぴあ」「ロッキングオン」「遊」「面白半分」など
いろいろなユニークな雑誌を紹介していましたが、
その中の一つが、おしゃべりマガジン「ポンプ」。

自分史活用推進協議会の名誉顧問をしていただいている
デジタルメディア研究所の橘川幸夫さんが創刊した雑誌です。

読者投稿だけで構成された雑誌で、
読者同士がコミュニケーションをとれるように
投稿者自身の住所も掲載していたとのこと。
まさにソーシャルメディアをはるかに先取りしていたのですね。

橘川さんも番組に出てきて、
評論家の原稿よりも一般の人の原稿のほうが思いが伝わってくるし、
雑誌はみんなでワイワイつくるのが面白いと
コメントしていました。

生徒役で出ていた中川翔子さんが、
雑誌には、ファッションや広告、デザインなど
当時の時代が切り取られているので、
当時を知るにはいい手段だといった話をしていましたが、
それを聞いて、物置においてあるはずの昔の雑誌を
久しぶりにあさってみようかなと思いました。

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