人気雑誌の編集長の仕事術
土曜の夜にEテレで「めざせ!会社の星」を見ていたら
「人気雑誌の編集長SP!」で、
「non-no」と「Tarzan」の編集長が出ていました。
どちらの話も面白かったですが、
個人的には「non-no」の編集長の越崎さんの話のほうに、
より興味を持ちました。
「non-no」は部数が100万部以上のときもあったのが、
一時は20万部ほどに低迷していて、
3年前に越崎さんが着任してから売り上げが倍になったそうです。
越崎さんは、着任後、
以前は1ページで一つか二つのコーディネイトを紹介していたのを、
人気モデルの一週間で来ていた服を全部載せるなど、
1ページに載せる数を大幅に増やしたそうです。
雑誌がケータイより勝るところは誌面の大きさなので
その大きさを活かして、たくさん載せるようにしたとのこと。
また、雑誌の専属モデルを育てるために、
少しでもその子の魅力を出そうと本人にアドバイスをしたり、
モデルをほかのメディアへ売り込むために、
まめにいろいろな現場に顔を出したりすることで、
モデルたちのテレビ番組やCMなどでの露出が増えて、
その彼女たちの人気が出たことが
結果的に雑誌の売れ行きにつながったそうです。
見ていて、自分が「BOMB」というアイドル雑誌の
編集者をしていた時代のことを思い出しました。
僕も自分が担当しているアイドルの人気が上がることが
雑誌の売れ行きにつながると思っていたので、
常に、どうやって彼女たちの魅力を引き出して
よりうまく伝えられるかを考えながら
企画を立てて取材をしていました。
また、単に雑誌の範囲に留まらずに、ほかのメディアとも提携して、
パソコン通信でアイドルと読者がチャットするコーナーをつくったり、
テレビのアイドル番組のスーパーバイザーとして参加したり、
読者とアイドルが交流するイベントを主催したりしていました。
僕が編集者をしていた1980年代末から1990年代前半は
「アイドル冬の時代」といわれていて
雑誌の売れ行きもかなり厳しかったですが、
なんとか生き残ることができて、その雑誌は現在も続いています。
単に自分の与えられた仕事の範囲、
期待されている仕事の範囲だけに留まるのではなく、
自分の頭で考えて、新しいことにチャレンジして、
新たな展開を生み出していくことが大事だと思います。