今、大事なのは、先人に学ぶことと、後の人たちに伝えていくこと
前に「人は、自分だけは大丈夫だと思ってしまうもの」というエントリーで、失敗学で有名な畑野洋太郎さんによる「失敗は伝わらない」という動画を紹介しました。津波の危険性を伝えようと「ここより下に家を建てるな」という石碑がたくさん建てられたけど、皮肉なことにその石碑の下にたくさんの家が建っているという話でしたが、岩手県宮古市姉吉地区の集落は、この石碑の教えをしっかり守り、すべての家屋が被害を免れたそうです。
また、岩手県大船渡市の海沿いの小学校では、市会議員の平田さんが津波から逃れるための時間を短縮するように避難通路をつけるように提案していて、その避難通路が昨年の12月に完成し、平田さんは大震災の9日前に病気で65歳で亡くなりましたが、その避難通路のおかげで小学校の児童たちが助かったとのこと。
東松島市の野蒜(のびる)地区では、77歳の佐藤さんが「津波なんてここまで来るわけがないと言われながらも、約10年がかりで岩山に避難所を造ったおかげで、約70名の方々が救われたそうです。
これらの記事を読んで、改めて、先人の教えから学ぶことの大切さと、多くの体験を経てきた高齢者の方々の知恵や先見の明の素晴らしさを感じました。今、私たちにとって大事なことは、先人や高齢者の方々の知恵から学ぶことであり、また、今、私たちが経験していることをしっかりと記録し、そこから得た知恵を後の人たちに伝えていくことではないかと思います。そのためにも、ぜひ自分が体験したこと、そこから感じたこと、考えたこと、学んだことを書いてみること、できればブログなどで公開することをおすすめします。
弊社で運営している年表創造コミュニティ「Histy」は、いろいろな方々が自分の体験を自分史年表の形で書いていくことで、そういった体験、知識をみんなで共有し、活用していけるプラットフォームを目指していますが、この方向性は間違ってないことを改めて確信しました。