オルタナティブ・ブログ > てくてくテクネコ >

顧客サービスとITのおいしい関係を考える

【サイボウズ的】日本一変な上場企業(たぶん)

»

クイズです。次の3つの人気アニメに共通することは何か?

「ドラえもん、サザエさん、クレヨンしんちゃん」

答えは「母親が専業主婦」です。

11月28日にサイボウズのプライベートイベント「cybozu.com カンファレンス 2014」が、都内のホテルニューオータニで開催されました。今回は4回目の開催になります。事前登録人数は3,500人を超えて、前回の約2倍の集客となりました。

オープニングは青野社長の基調講演でした。

IT企業の社長が登壇する基調講演では、「売上は右肩上がりで絶好調」とか「今年の戦略ががが」とか「当社の技術は世界一ィィィ!」とかの話から始まることが多いのですが、青野社長の話はちょっと違いました。

サイボウズは「グループウエアの会社」であり、成果を上げたチームを表彰する活動をしていることから始まって、ワーキング・マザーを応援していることに言及しました。

総務省の平成24年の統計によると、15~64歳女性の有業率は63.1%です。また、25~44歳の育児をしている女性の有業率は、全国平均で52.4%となっています。ここで「育児をしている」とは,未就学児(小学校入学前の幼児)を対象とした育児を意味します。人気アニメに出てくるような専業主婦は少なくなっていて、子育て中の女性の半分は、ワーキング・マザーなのです。

サイボウズでは今回のカンファレンスに合わせてワーキング・マザーを応援する動画を作成しました。ワークスタイルムービー「大丈夫」です。このムービーは業界の大御所と働くママのチームで制作しました。

青野社長自ら「こんな動画を作ってグループウェアが売れるのかと言われると、売れないと思います」と言い切ってしまうところが好きです。それでも作ってしまうところが、サイボウズ的です。

サイボウズは「新しい働き方の先進事例企業」としてメディアに取り上げられることが多くなりましたが、10年前は離職率が28%に達する”立派なブラック企業”でした。青野社長自身がワーカホリックな仕事のしかたをしていたそうです。それが180度変わったのが、自分の子供が産まれて育児をするようになったことでした。来年春には第三子が産まれる予定とのことです。「今回も育児休暇は取るつもりです。3人目の女の子は可愛いと言いますから、3年くらい帰ってこないかもしれません」と言い切ってしまうところが、スゴイです。サイボウズは東証1部上場の企業です。他の上場企業で、社長が育児休暇で3年いなくなると言う会社は見たことがありません。実にサイボウズ的です。

この話をきいていて、私は組織のトップが変われば会社は変われるのだと感じました。余談ですが、60歳以上の政治家や社長がトップを占めている日本国や大手企業は、この先も変われないと思いました。自分が育児の当事者でない人が、子育て支援や待機児童解消を考えるのは難しいことでしょう。

会場で「大丈夫」を上映したあと、「大丈夫」に出演している女優の西田尚美さんが登壇しました。西田尚美さんはNHK連続テレビ小説「マッサン」にも出演中です。青野社長と二人で子育てあるあるや妖怪ウォッチの話で盛り上がって、開始から30分以上過ぎたところで、ようやく基調講演の本題に入りました。このへんもサイボウズ的です。

講演の内容は、こちらの記事を参照願います。

講演で4つのテーマ、「エネルギー問題」「少子高齢化」「持たざる経営」「多重下請け構造」が取り上げられました。「多重下請け構造」に対する取り組み策を説明するスライドで、エンドユーザーと直接つながる新しいSIを目指す企業の1社として「株式会社テクネコ (神奈川県横浜市)」と弊社の名前を挙げていただきました。弊社はkintoneのアプリを定額でご提供するサービス「キントネコ」を推進中です。ありがとうございました。

この変化はリスクか、チャンスか

弊社にとって変化は大きなチャンスです。

来週12月10日は大阪でcybozu.com カンファレンス 2014が開催されます。関西方面の方は、参加してみてはいかがでしょうか。

Comment(0)