キントネコ始めました~お客様専用の業務アプリを定額で
SI業界でこのところ話題になっているのが、倉貫 義人著《「納品」をなくせばうまくいく ソフトウェア業界の"常識"を変えるビジネスモデル》です。
◆一括請負による「納品」に縛られた従来のビジネスモデル
情報システムやソフトウェア開発の一括請負は限られた予算と人員、納期(一括納品)遵守の制約のなかで、エンジニアのスキル不足と常態化する過重労働(デスマーチ)によって疲弊しがちである。
顧客(ユーザー企業)にとってもいたずらに料金がかさむ割に満足度の低いビジネスモデルである。
◆ソフトウェア業界の常識をくつがえす「納品のない受託開発」というビジネスモデル
こうした業界の通弊を解決すべく考え出されたのが「納品のない受託開発」。これはユーザー企業と顧問契約を結ぶことによって月額定額を受け取り、納期を廃するソフトウェア開発における常識破りとも言うべき画期的なビジネスモデルである。
◆ユーザー企業にもエンジニアにもメリットの大きい「納品のない受託開発」
本書はユーザー企業にとってもエンジニアにとってもメリットの多い、ソフトウェア開発のビジネスモデル(納品のない受託開発)を、考案者にして実践者が自ら解説する初めての書。
IT業界、ソフトウェア開発が長年抱えてきた構造的な問題に切り込み、新たなソリューションを提示する。
読者対象は開発企業、エンジニアはもちろん、IT関連ビジネスの経営層、現場担当者、就職学生のほか、起業家、新規事業担当者など。
SI業界はこれまで工数の事前見積による一括請負契約が普通でした。開発に入る前に金額と納期が決まってしまう一方で、実際に始まると仕様がなかなか確定しなかったり、後から思いつきのような追加機能が増えたりと、SI会社だけではどうにもならない状況で赤字やデスマーチのプロジェクトになってしまうこがありました。
このような課題に対して、考え出されたモデルが「納品のない受託開発」です。システムを利用する企業と顧問契約を結び、毎月定額の料金をいただきながら、顧客と相談の上で開発する内容をその都度決めていくやり方です。顧客とSI会社の関係が長く続くことを前提とすることで、顧客は「この際だから」と不要な機能を欲張って詰め込む必要はなくなります。また、SI会社は「検収のハンコさえもらえば後はどうでもいい」ということがなくなります。顧客とSI会社が、システムを利用してどれだけ効果・利益があったかを判断基準として、同じ方向を向いてシステム開発を進めていくことができます。
ただし納品のない受託開発は万能の魔法の杖ではありません。そのことはこの本でもしっかり書かれています。また、このモデルを実現するためにいろいろな努力をしています。詳細は本をご一読ください。
さて、工数の事前見積による一括請負契約モデルは弊社でも課題と感じてきました。
従来のモデルでは、はじめに仕様をすべて決めて、開発が始まってからは一本道で手戻り無しが大前提となっているため、「仕様書を見ただけでは実際の画面の動きをイメージできない」「あらかじめ開発する内容を詳細まで決めなければならない」「開発会社から指定された期間内にすべてテストして動作確認しなければならない」など、お客様に大きな負担がかかっていました。
この度、株式会社テクネコは新サービス「キントネコ」を始めました。
「キントネコ」は、サイボウズ kintone 上にお客様専用に開発した業務アプリをご用意して、ご利用いただくサービスです。痒いところに手が届く専用アプリで業務効率を改善できます。
中小企業のお客様にご利用いただくことを想定して、アプリ1件単位の定額かつ低価格の設定となっています。契約期間の6ヶ月の間は、アプリの手直しは何度でも可能です。お客様の日常業務に負担をかけずに段階的にアプリを発展させていくことができます。
この価格設定は、サイボウズ kintone の優れたPaaSのしくみがあってはじめて実現できました。kintoneはサーバーの調達・設置やソフトウェアのインストールが不要です。また、アプリの画面を効率よく開発できるだけでなく、変更履歴やワークフローの通知機能を標準で備えています。初期費用を低減し、お客様固有の部分のみを開発することで、低価格でご提供するめどが立ちました。
エクセルを使ってチームで情報共有していて限界を感じているお客様は、ぜひキントネコをご検討ください。
【告知】
サイボウズkintoneの勉強会を8月21日に横浜で開催します。kintoneで何かができるのか興味をお持ちの方はぜひご参加ください。詳細とお申込方法は、「kintone Cafe 横浜 Vol.1を開催します:てくてくテクネコ:ITmedia オルタナティブ・ブログ http://blogs.itmedia.co.jp/techneco/2014/07/kintone-caf-vol-6fa8.html 」 にあります。