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【OS三国志】Windows XP、いつまで使う

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マイクロソフトは予定通り4月14日で、Windows XPのメインストリームサポートを終了しました。

マイクロソフトのサイトに詳しい説明があります。要点をまとめると以下の2つです。

  • インシデントサポートやセキュリティ関連以外の修正プログラムの新規リクエストへの対応は終了した。
  • 延長サポートとして、有償サポートならびに無償でのセキュリティ更新プログラムサポートを2014年4月8日(米国時間)まで提供する。

Windows XPについてマイクロソフトに電話やメールで質問したことがある企業ユーザは、ほとんどいないのではないでしょうか。Windows XPは、すでに枯れて安定したOSになっています。一般的な企業では、セキュリティ更新プログラムが提供されるだけで十分でしょう。すなわち、Windows XPは2014年4月8日まで使えることになります。

マイクロソフトはWindows VistaやWindows 7を売りたいところだと思いますが、ユーザにとっては、Windows XPが発売されてから何年過ぎたかよりも、今のパソコンを買ってから何年になるかの方が重要です。Windows XPに不満がなければ、パソコンが壊れたり古くなってどうしようもなくなったりするまで使うはずです。

OEMライセンスを受けたパソコンメーカーは、2009年1月までWindows XP搭載パソコンを販売していました。そこから計算すると、2012年まではかなりのユーザがWindows XPを使い続けると見込まれます。

社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の調査では、Windows Vistaは2008年度において58%の企業が未導入であり、「Vistaを導入しない」と答えた企業が38%でした。このままXPを使い続けて、XP搭載パソコンの耐用年数が過ぎる2011年から2012年にかけて、Vistaを飛ばして一気にWindows 7に移行するユーザが多いと予想しています。

この傾向は、米国でも同様のようです。

それでは2011年に今のユーザがそっくりWindows 7に移行するのかと言えば、微妙なところと考えます。

このところ、パソコンの買い換えを機会に、Windowsを離れてMacを買う知り合いが目立ちます。ブラウザとMS Officeが動ければ、個人ユーザはMacで不自由ないようです。しかもMS Officeの中で実際に使うのはWordがメインで、Excelはぐっと少なく、PowerPointを使う個人はさらに少ないそうです。普通の個人ユーザにとって、ブラウザやWordがOSである、という話もききます。

一方、Ubuntuに代表されるデスクトップLinuxの機能が充実してきて、UbuntuとOpenOfficeを日常的に使っている人が増えています。業務分野では、単一業務のシステムのクライアント側を、Ubuntu+Firefoxで構築することは、現実的な選択肢になってきました。

企業のシステム構成を最終的に決めるのは、キーパーソンの個人です。個人で日常的にMacやLinuxを使っていれば、業務システムでMacやLinuxを提案・採用することに、ためらいがなくなります。

三年後のOS市場は、三つのOSが均衡する「天下三分の計」になるとみました。

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