考具-アイデアを考えるにも道具が必要
経営者やコンサルタントの仕事は、「考えること」が大きな割合を占めています。毎日の仕事の中でどうやって考えればいいかを、真面目に考えたことはあるでしょうか。
加藤昌治著の「考具」は、考えるための道具、すなわち考具という意味です。漠然とした情報が頭に入ってくる考具、アイデアが拡がる考具、アイデアを企画に収束させる考具など、全部で21の考具を紹介しています。
そもそもアイデアとは何でしょうか。著者が一番気に入っていて、仕事の実践上"使える"と思う定義は、
「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」
『アイデアのつくり方』(ジェームス・ウェブ・ヤング著)より引用
です。
この定義に従うと、「新しいアイデア」と言われても、全く無から新しいものを考え出す必要はなくなります。例えば、書店業界に、スーパーマーケット業界のノウハウを持ち込んで効果が出れば、それは新しいアイデアになります。著者はこの新しさのとらえ方に納得してから、考えることがものすごく楽になったと書いています。
この本を読むと、いろいろな考具の使い方を勉強できます。さっそく何かの時には使ってみたくなります。でも、便利だと思っても、いざという時に忘れていて、活用できないかもしれません。
著者は、考える時にいきなりパソコンを使うのではなく、紙と手書きを推奨しています。会議の時などに、ホワイトボードに手書きで書いていくのは、私も大好きです。手書きの重要性は理解しているのですが、必要な時に考具の型を思い出せなくては使いようがありません。
いつも本を持ち歩くわけにもいかないので、マインドマップでテンプレートを作ってみました。これならパソコンに入れておいて、いつでも使えます。実際に使う時は、中央をプロジェクト名や商品名に書き換えて、外の枝にサブトピックを追加していきます。場合によっては、テンプレートを見ながら、ホワイトポートとポストイットを使ってあえてアナログでやるのもいいでしょう。
マインドマップも21の考具の1つに入っています。他にもきっと役に立つ考具があると思います。
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