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温度差発電でぐるぐる

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夏ド真ん中で暑いですね。世間は夏休みシーズンでしょうか。弊社はお盆休みは関係なく営業しております。

慶応義塾大学で、温度差を利用して電気を起こせる発電装置を開発しました。10度以上の温度差があれば発電できるところが画期的です。

暑い夏も室内にいてエアコンを使っていれば快適です。でも、よく考えると、室内の熱を電気エネルギーを使って外に追い出しているわけで、地域全体としては温度が上がっていることになります。外で働く人の迷惑になっているという見方もできるかもしれません。

私は趣味でバイクに乗ります。この時期はたいへん暑いです。自分のバイクのエンジンから出る熱に加えて、交差点でエアコンをかけた車に並んで停まったりすると、車のボンネットの照り返しとエンジンルームから出る熱で、照り焼きになりそうです。

車やバイクは、エンジンから出る熱を液体で吸収して、ラジエターから外(大気中)に捨てています。(注 一部の車とバイクは空冷です) これがどれだけの熱量なのかと言うと、もしラジエターのファンが故障で止まってしまうと、液体がすぐに沸騰して車が走れなくなるくらいです。これがオーバーヒートです。私は自分の車で一度経験しました。本当にボンネットから湯気を噴きます。

今の車はエネルギーの約3分の1しか走ることに使っていないという話を、何かの本で読んだ記憶があります。車のラジエターの代わりにペルチェ素子発電機が実用化できれば、自分のバッテリーの充電くらいできそうな気がします。プリウスなら、ガソリンエンジンで普通の発電機を回してバッテリーを充電して、さらにエンジンの余熱でペルチェ素子発電することで、排気ガスは最小、廃熱は有効利用の究極のエコカーになりそうです。

電気やガソリンを使った後は、廃熱でペルチェ素子発電して、ぐるぐるリサイクルです。家庭用のエアコンに付ければ、外に出す熱を使ってもう一度発電して戻すこともできそうです。建物の屋根や外壁を使って太陽熱発電もいいですね。エネルギーを使って電気を作っている原子力発電所や火力発電所でも使えそうです。

細かいところでは、パソコンのCPUの熱をペルチェ素子発電で再利用して、CPUの冷却ファンを回すのもおもしろいかもしれません。CPUを使って熱くなったら、自動的にファンが回るとか。

こっちでもあっちでも、なんでもかんでも、ペルチェ素子発電してしまいましょう。

物理学の法則では永久機関は作れないことが定説です。完全再利用は無理でも、無駄に捨てている熱の何割かでも有効に使えれば、とても意味のあることです。実用化にはまだまだ課題があると思います。地球温暖化の防止とエネルギーの効率的な利用の点から、今後の研究に期待したいところです。

このエントリはジャストシステムのxfy Blog Editorで書いています。

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