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学校おもてサイトのCMSはNetCommonsで決まり

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8月11日に都内で開催されたNetCommonsユーザカンファレンス2008に参加しました。今回は400名以上の参加者で大盛況でした。

NetCommonsは、2005年から公開されているオープンソースのCMS(コンテンツマネージメントシステム)ソフトウェアです。国立情報学研究所の社会・公共貢献活動の一環に位置づけられた次世代情報共有基盤に関する研究開発プロジェクトで開発が進められています。

2001年に決定されたe-Japan戦略の重点課題の一つとして、小中高校で学校Webサイトを持つことが推進されてきました。ここで問題になったのは、作成した学校サイトをホームページビルダー等のHTML編集ソフトウェアで更新していくことは、学校のサイト担当教員にとってかなりの作業負担になることでした。しかも、その担当教員が異動すると、誰も保守ができなくなって休眠状態になってしまいます。HTMLを編集することは、普通の教員が校務の合間にやるには難しすぎました。また、外部の業者にサイトの更新を頼んだ場合は、更新に費用がかかったり、タイムリーな更新ができなかったり、という問題がありました。

ここでCMSの登場です。CMSを使うことで、サイトのデザインとコンテンツの更新作業が分離されます。HTMLの知識がない教員でも日々の更新を分担して楽に行うことができます。

NetCommonsは、普通の教員が自分たちで学校サイトの更新をできるように作られました。

NetCommonsは、3つの顔を持っています。

  1. トップページ 外部配信向けのポータルサイトの機能
  2. GroupRoom グループの情報共有のための機能
  3. MyRoom 個人のバーチャルオフィスとしての機能

トップページはメルマガの配信、お知らせの掲示などの機能を持ったWebサイトを簡単に構築できます。GroupRoomは「授業」「共同研究」「委員会」「ミーティング」「関心空間」などの目的で活用することができます。MyRoomでは、iGoogleのように、会員それぞれのネット上のオフィスとして、ファイルを保存したり、予定表を管理したり、非公開の日誌をつけたりすることができます。

つまり、1つのシステムで、外部向けWebサーバ、関係者向けグループウェア、個人専用の作業スペースの3つの機能を持っている「オールインワン」のソフトウェアになっています。PC用のサイトを作るだけで、携帯用のサイトも同時に構築できます。

NetCommonsは、モジュールと呼ばれる部品を画面に並べていくことで、Webページを構成していきます。

よく使われているのが、日誌モジュールです。日誌はブログに似ていますが、承認機能があります。学校サイトで、担当教員がアップした更新記事を、校長などの管理者が承認して初めて公開されるようにすることを想定しています。この機能によって、担当教員は気軽に更新記事をアップすることができ、管理者が承認することで学校サイトとして統一されたものになるそうです。一般企業の社外向け社員ブログでも便利な機能だと思います。

他にも、お知らせ、新着情報、オンライン状況、カウンター、スクラップブック、RSSヘッドライン、iframe、カレンダー、スケジュール、施設予約、リンクリスト、ToDo、登録フォーム、掲示板、キャビネット、アンケート、フォトアルバム、チャット、汎用データベース、小テスト、レポートなど、よく使われる機能がモジュールとして用意されています。

NetCommonsはアクセス権の種類が細かいのも特徴です。システム管理者と閲覧だけのユーザ以外に、あるページ以下の管理権限を持つユーザを設定できます。一般企業サイトで、例えばあるページから下はマーケティング部に管理を任せるという使い方ができそうです。

詳細は、NetCommonsの公式サイトをご覧ください。

NetCommonsはすでに全国1,500以上の学校や自治体サイトで使われている実績があります。学校や自治体は前例主義で横並び意識の強いところですので、隣で使っている実績があるならウチでも、ということになるでしょう。また、ある学校でNetCommonsを経験した教員が別の学校に異動になった場合、その学校でもNetCommonsを導入する可能性が高いです。さらに「国立情報学研究所」の”国立”のブランド力と、開発が純国産(注)という点が強力なアピールになります。しかも、オープンソースでライセンス料はかかりません。

学校や自治体向けCMSのデファクトの地位は決まったも同然と言えるでしょう。

注) NetCommons 1.xはXOOPSベースでした。8月18日にリリースされるNetCommons 2.0はPHPフレームワークで開発されたオリジナルです。

このエントリはジャストシステムのxfy Blog Editorで書いています。

Comment(2)

コメント

>隣で使っている実績があるならウチでも、ということになるでしょう。また、ある学校でNetCommonsを経験した教員が別の学校に異動になった場合、その学校でもNetCommonsを導入する可能性が高いです。

↑まさに、ご指摘の通りと思います。うちの場合はMTを提案するケースとNetCommonsを提案するケースの両方を対応できるようにはして行きたい考えています。

CMSを使うと、お客さんに対して標準料金でできること・追加料金になることがはっきりできていいのではと思います。明日(8/14)のエントリもごらんください。

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