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見えないものが見える・見えないものを見る

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パスワードやIDカードによる認証に比べてセキュリティーが高い認証方法に、生体認証があります。本人の体の一部を使うことで、他人がなりすます危険性が少なくなります。パスワードのように忘れてしまったり、IDカードのようにどこかに置き忘れてしまったりすることもありません。

生体認証はいくつか種類があります。銀行ATM等で一般に普及しているのは、指紋や手のひらの静脈による認証です。スパイ映画では声紋認証がよく出てきます。

極秘情報が含まれるコンピュータルームの入室管理など、高度なセキュリティーが必要な場所で使われているのが網膜認証です。これは目の網膜の毛細血管のパターンを認識する方法です。大がかりで高価な装置が必要になるため、普段の生活でお目にかかることはないと思います。

先日、自分の目で自分の網膜の毛細血管のパターンを見るという貴重な体験をしましたのでご紹介したいと思います。

飛蚊症(ひぶんしょう)という目の症状をご存知でしょうか。人間の目をカメラに例えると、カメラのレンズにあたるのが水晶体、フィルムに相当するのが網膜です。(余談ですが、デジタルカメラ全盛になって、フィルムカメラの例え話はいつまで通用するのでしょうか。)

カメラではレンズとフィルムの間は空気しかありませんが、人間の眼球の内部は硝子体(しょうしたい)という、寒天のような透明な組織が詰まっています。この硝子体にゴミのような物が浮いていて、その影が網膜に写っているのが飛蚊症です。飛蚊症は自然に起きることもありますが、網膜剥離などの目の病気で起きることもあります。

私は少し前から左目で黒くて丸い輪が見えるようになってしまいました。この状況を他人に説明するのは難しいのですが、メガネのレンズに5mmくらいの丸をボールペンで書いてかけた感じです。この黒い輪が目の動きに合わせてクラゲのように形を変えながら視界を移動するため、かなり目障りです。

眼科医に行ったところ、網膜の検査をすることになりました。眼球の奥の外から見えない部分を見る検査です。これがなかなかたいへんでした。

まず、外からライトで照らした時に瞳を開いたままにするため、特殊な目薬を差して1時間ほど待ちます。薬が効くと瞳孔が開いたままになります。

この後、検査台に頭を固定して、ライト付プリズムのような機械を直接眼球に押し当てて検査します。痛いとかはありませんが、目に物を入れることに慣れていない方はちょっと恐怖かもしれません。

いよいよライトで眼球の中を照らして網膜を検査します。三面鏡のようなしくみで網膜の様子を医者が見ることができるみたいです。この時、自分でも検査をしている方の目で自分の網膜のパターン(正確にはプリズムに写った写像)がはっきり見えました。これが自分の網膜パターンかと、ちょっと感動しました。

極度に緊張したせいか、検査が終わって家に帰った時は、かなり疲れていました。参考までに、瞳孔が元に戻るまで時間がかかるため、この検査の後で自動車や自転車の運転をしてはいけないそうです。

結局、病気ではないということになりましたが、飛蚊症は治らないそうです。今も目の前を黒い輪ゴムがふわふわ飛んでいるのが見えます。これが見えるのは、自分だけです。飛蚊症にはもっとひどい症状もあるようで、これで良しとするしかなさそうです。

ブログの文字が見にくく感じるようになったので、先日から文字を大きくしてみました。

このエントリはジャストシステムのxfy Blog Editorで書いています。

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