mixiはどこへ行く
この連休中にmixiで炎上騒ぎが起きました。ここでは説明は控えます。興味のある方は「mixi モー娘 ファミレス」等で検索してください。
mixiで炎上騒ぎが起きたのは今回が初めてではありません。
mixiは、すでにアカウントを持っているユーザから「招待」されないと新規登録できないという仕組みで、会員が限定されたクローズドなネットワークで安心できるというイメージがありました。
しかし、2007年1月現在の会員数は800万人以上となっています。これはパソコン通信時代のニフティーサーブの会員数を上回ります。これだけ会員が多くなると、不特定多数に読まれることを意識しない本音の書き込みを「全員に公開」したら、どのような反応が起きるか予想できます。もはやmixiは普通のインターネットと変わりないという意識が必要でしょう。
mixiは、公開範囲を設定できて誰が見たかを把握できる日記機能と、共通する話題を持ったユーザが意見交換するコミュニティを、目玉にしてスタートしました。現在では、写真、動画、音楽も公開できるようになっています。
日記機能はmixiの差別化ポイントですが、見方を変えれば公開範囲を指定できるブログとも言えます。
コミュニティが成功したかどうかは微妙なところです。数千人のユーザが参加して活発なやり取りがされているコミュニティがある一方で、数人規模で最後の書き込みが半年以上前のようなコミュニティも多くあります。MLM(マルチレベルマーケティング)や情報商材関連のコミュニティも多数あります。
写真と動画の機能については他社のサービスを超えているとは言いにくいです。
こう考えていくと、mixiはパソコン通信の21世紀バージョンと言ってもいいかもしれません。マルチメディア(死語でしょうか)にはなっていますが、パソコン通信と比べ画期的に新しいサービスはないように思われます。
mixiは有料会員(プレミアム会員)の割合を公開していないようですが、どのくらいの有料会員がいるのでしょうか。
決算公告では、第3四半期の売上高2,405,206千円のうち、広告売上高は2,121,666千円、プレミアム会員料金による売上高は283,539千円となっています。単純に会費で割ると有料会員は約32万人と計算されます。ニフティーサーブが原則として全員が有料会員であったのに対して、mixiはまだまだ広告頼みのモデルと言えます。
日記を書きたいという利用者はそろそろ頭打ちになりそうです。巨大化して中と外の区別がなくなったmixiが、次にどんな展開をしてくるのか興味を持っています。