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人事領域(上流/elearing/ERP)コンサルでの人材開発/人事の一歩先の動向を考えます!

今年の新入社員は「カーリング型」の発表の意義を問う。

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社会経済生産性本部が3/26、今年度の新入社員の特長を「カーリング型」と評した。
http://activity.jpc-sed.or.jp/detail/lrw/activity000857.html

本文を引用してみると・・・

「カーリング型」
冬期オリンピックでおなじみになったカーリング、新入社員は磨けば光るとばかりに、育成の方向を定め、そっと背中を押し、ブラシでこすりつつ、周りは働きやすい環境作りに腐心する。しかし、少しでもブラシでこするのをやめると、減速したり、止まってしまったりしかねない。
また、売り手市場入社組だけに会社への帰属意識は低めで、磨きすぎると目標地点を越えてしまったり、はみだしてしまったりということもあるだろう。就職は楽勝だったかもしれないが、サブプライムローンの問題等の影響により経済の先行きは一気に不透明になった。これからも波乱万丈の試合展開が予想され、安心してはいられない。自分の将来は自分の努力で切り開いていくという、本人の意志(石)が大事になろう。

ということだそうだ。

ちょっと気になって過去の発表を調べてみた。
(http://activity.jpc-sed.or.jp/detail/lrw/activity000857/attached.pdf)よりここ5年の発表を引用してみると・・・

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<H15 カメラ付ケータイ型>
その場で瞬時に情報を取り込み発信するセンスや処理能力を持ち、機能も豊富だが、経験や知識がなかなか蓄積されない。また、中高年者にとって使いこなしきれない側面もある。

<H16 ネットオークション型>
ネット上で取引が始まり、良いものには人気が殺到しさっさと売れる一方で、PR不足による売れ残りも多数。一方で、ブランド名やアピールに釣られて高値で落札したものの、入手後にアテが外れることもある。

<H17 発光ダイオード型>
電流を通す(=ちゃんと指導する)と、きれいに光る(=いい仕事をする)が、決して熱くはならない(=冷めている)。

<H18 ブログ型>
表面は従順だが、様々な思いを内に秘め、時にインターネット上の日記を通じ大胆に自己主張する。繊細な感受性とブログ的なネットワーク力に優れるが、パソコンに語るだけに止まる傾向もある。

<H19 デイトレーダー型>
景気の回復で久々の大量採用だったが、氷河期前とは異なり、細かい損得勘定で銘柄(会社)の物色を継続し、安定株主になりにくい。売り手市場だっただけに、早期転職が予想される。ネットを駆使した横のつながりで情報交換が活発だが、情報に踊らされない慎重さも必要。
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確かになんとなく上手く評している気になる。しかし本当にそうだろうか?

そもそも何百万人といる新入社員を、このような類型にまとめることは不可能に思える。
あくまで世相に関連した言葉を拾って、なんとなくその年の経済等の状況と照らしあわせ、楽しんでいるだけに見える。

私は人事コンサルティングをしていて、今の企業や組織に求められるのは、一人ひとりのパフォーマンスをキチンと高めていくことだと強く感じる。

2004年には企業の経営課題の上位10番までに、人材育成は入っていなかった。
しかし2007年には企業の経営課題の2位に人材育成がランキングされている。
(日本能率協会発表資料より)

そこで求められるのは十把一絡げにしないで、各個人の能力に焦点を当てることだと思う。人事の現場では新入社員の一人ひとりを木目細やかに育てていく施策が求められている。

こういった状況で求められる施策は・・・

・マネジメントの多元化:直属の上司以外にもキャリアの面倒を見る役割や教育施策を考える役割を設け、より多くの人が一人ひとりに関わってマネジメントする。

・ポジティブアプローチ:コンピテンシーの導入により、日本企業における教育にはギャップアプローチが目立つ。コンピテンシーと比較して、自分の弱みを埋めていくというスタンスだが、これでは個人の強みはいきない。強みに着目したマネジメントが求められてる。

・ボーダレスコミュニケーション:今まで手の届かなかった人材に手を伸ばす。採用におけるFLEXエントリー(内定後、数年間就職まで猶予をもてる)や企業内SNSなどもセクショナリズムを排したボーダレスなコミュニケーションを加速している。

人間と言うのは多様な生き物である。それをひとまとめにして扱おうなんてそもそも間違っていると私は考えている。

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