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ソフトウェア製品開発現場の視点

家電のユーザインタフェースは発展途上

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最近のディジタル家電はPCに近づいており、それに伴って機能も複雑になってきている。しかし、ユーザインタフェースを含めた外部とのインタフェースの部分は旧態依然としており、液晶テレビにDVDレコーダやケーブルTVのボックスを組み合わせるだけで、テレビの後ろにはケーブルのスパゲッティーが出来上がる。もう一台機器を接続しなければならない状況が起きないことを祈るしかない。

これだけ機器を接続しているために、リモコンでの操作も結構複雑になる。DVD を見るだけでも、(1) テレビのスイッチを入れる。(2) DVD のスイッチを入れる。(3) テレビの入力の選択を「外部DVD」に切り替える。(4) DVD の再生ボタンを押す。というような操作が必要になる。

こうした普段良く使う一連の動作をボタン一つでできるようにプログラムできるのが Logicool が売っているユニバーサルリモコン (Harmony 552) である。このリモコンの動作の設定は、PC上のアプリケーションで行うが、そのアプリケーションが Logicool 社が持っているリモコンのデータベースに接続して、世界中のいろいろな機器のリモコンのコマンドをダウンロードしてくる。PC 上での設定が完了した後、USB ケーブルでリモコン本体に一連のコマンドをダウンロードすれば、リモコン上のボタン一つを押すだけで、複数の機器のスイッチの操作、入力切替、DVD の再生ができるのである。

しかし、現在のリモコンの仕組みでは、解決することができない重大な問題があるために、このリモコンを有効利用するまでには至っていない。その問題は、リモコンの仕組みがコマンドをリモコンから各種機器に送るだけの一方向通信であるために、機器の状態をリモコンが知ることができないということである。たとえば、仮にテレビのスイッチがすでに入っている状態でプログラムされたボタンを押すと、リモコンはスイッチが入っていることがわからないので、律儀に ON/OFF スイッチを押すコマンドを送ってしまい、逆にテレビを切ってしまうことになる。したがってこのリモコンには、テレビの状態、たとえば ON であるか OFF であるかの状態を自分自身で持ち続けておくという機能が備わっている。そのため、このリモコン「だけ」を使っている限りは、正常に動作するようになっている。しかし、ほかのリモコンでテレビを操作したり、リモコンを使わずに操作したりすると、本来の状態とリモコンが理解している状態の同期がとれなくなるので、プログラムボタンでは機器が正しく動作しない可能性がでてくる。

任天堂の Wii のリモコンは、双方向通信を行っているのだから、テレビなどのリモコンも近いうちに双方向通信ができるようになって欲しいと思っていたら、そのような動きがあることがわかった。それが、「2.4GHz帯の無線を利用するAV機器用リモコンの規格」で、ソニー、パナソニック、フィリップス、サムスン電子の4社が今年の6月に発表していたようだ。この規格に対応する機器が出てくれば、もっと簡単に機器の操作ができるようになることが期待できる。

次の課題は、機器の後ろのケーブルのスパゲッティー配線である。こちらの課題解決にも期待したい。

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