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ソフトウェア製品開発現場の視点

シリコンバレーのガレージから

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先日の Social Feed のアナウンスの関連や5月のブログに書いた、SIL の準備などのために、先週からシリコンバレーに来ている。今回の宿泊は、SocialFeed の開発者の石川のブログで触れられている、開発現場のガレージがある家の2階である。実際にこちらのベンチャーキャピタルの NSVG から間借りしているのはガレージだけだが、2階は1ベッドルームの普通の家なので、宿泊できる。

昨年のブログに、アメリカでは停電は普通であるというような話を書いたが、今回は早速その停電にやられてしまった。外出から帰ってきて、私が駐車場に車を停めていると石川が「停電です。エアコンもネットワークも動きません」と言いながら出てきた。かろうじてノートPC はバッテリーで動くので仕事を続けていたが、ガレージの中の温度は上がり始めていて、仕事どころではなくなってきていた。隣の家にいる別のスタートアップ企業は、屋根裏部屋にいたようで、石川に本当に停電かどうかを確かめて帰って行ったらしい。停電でエアコンなしでは、屋根裏部屋の温度は相当上がっていたのであろう。

停電の原因は分からないが、先週気温が突然高くなってみんながエアコンを入れ始めたためではないかと、こちらに長い人は言っていた。停電のまま夕食に出かけたが、幸い夕食後に戻ったときは回復していた。しかし、インターネット (Comcast というケーブルTV を使ったもの) の調子はいまだに良くなくて、毎日夕方ごろに接続が切れてしまうという状況である。夜遅くには回復するので停電は原因ではないような気がするが、けっこう厳しい。もちろん今いる場所が住宅地ということもあって、サービスレベルが低いのかもしれない。

こちらの人はというと、停電でもネットワーク障害でも結構平然としている。騒いでもどうなるものでもないということもあるが、このようなことが起きる心構えができていて、「じゃあ、家に帰って仕事するか」とかいうようにフレキシブルに対応している。停電が頻繁に起きては困るが、ときどき起きている地域のほうが、停電がほとんど起きない地域よりも準備ができていて、いざというときの強さはある。100% の完全さを目指すのはいいが、結局は 100% のものはないので、何か問題があったときの Plan B を常に用意しておくことは重要である。

停電を予測したわけではないが、今回はふとした思い付きで日本から懐中電灯を持ってきていた。そのため夕食から帰って停電が続いていても何とかなるかなという心の余裕を持つことができた。もちろん、それが役に立たなかったことは幸いである。

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