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長いIT産業の経験の甲斐も無く、成長の無いIT音痴の思いこみと勘違いのなんでもコラム

ハイテク耳かき「MiMiDAS」に見る、超えられない「高い壁」!?

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航空機産業、IT産業、そして医学の世界、毎日のように、新しい画期的なテクノロジーの出現が、多くの不可能を可能にしている。昨今、ブームに乗って急成長している巨大な健康産業も同じだ。口臭をカットしたり、お目々パッチリの爽快ミント、多くのダイエット食品に始まり、科学者やスポーツ選手のアドバイスで作られた人体改造用のトレーニング機器まで、そのバリエーションはもはや止まるところを知らないようだ。

通称「耳かき」をこれらと同じ健康産業の末端イクイップメントに含めるかどうかは意見の分かれるところかも知れないが、通称「耳掃除」と呼ばれる処理や対処をした後に訪れる爽快感や満足感、それによって得られる心の平静や安堵感があるなら、きっと歴史ある道具である「耳かき」も立派な健康産業のメンバーだろうと思う。

そんな「耳かき」の世界にもテクノロジーの波は問答無用に訪れている。命名のセンスだけを見れば、明らかに関西系の会社の商品だと思わせる「MiMiDAS」(耳だす)がその「テクノロジー・ベイスド耳かき」だ。パッケージにも「21世紀の耳かき」と自慢している。特長はなんと言っても、使用時の風変わりな形状だ。本体はペンの様に普段はキャップで隠れているが、キャップを抜き、そのまま反対に向け、再度、キャップに挿入することで、適度な長さを確保出来る。一般的な耳かきの先にあるスプーン状の耳垢を耳の奥深くから取り出す部分は、細い針金をスパイラル状に加工したユニークな形をしている。

これは柔らかいスプリングの原理で、外耳道の側面や耳の奥深くにその部分がぶつかっても比較的クッション製を持っており、大事な皮膚を傷つけることが無いようにとの配慮で、考えられたらしい。そして、スパイラル状の空間に上手く耳垢をホールドして掻き出すことが可能な設計だ。
Kogiku

実際、使ってみると、金属独特の冷たさや皮膚表面との衝突ショックは殆ど感じず、とてもスムーズに耳掃除を出来ることに驚く。皮膚に優しいことはそのまま、その部分の作りがデリケートであることを意味するが、持ち運び時には、前述した様に、ペンのキャップの様なケースに収納出来るので、デリケートな部分を破損する危険性は極めて少ない。スパイラル状の隙間に溜まった耳垢は、専用の小さなブラシが付属しているので、電気シェーバーの掃除と同様に、使い終わった後、毎回こまめに掃除をしておけば常に清潔に保つことが可能だ。

企業が古く伝統的な分野に、新しいテクノロジーを適用し、商品を改良するエネルギーはなかなか素晴らしいことであり賞賛に値する。しかし、本音で話せば、筆者は、昔ながらの竹で出来た耳かき「小菊」を、白魚のような指先で優しく持った彼女の膝枕で、トラディショナルで、且つ、この上ない贅沢スタイルが一番だろうと信じて疑わない。テクノロジーがどんなに進歩しても、どんなに素晴らしい技術製品も、本来、全ての心優しい女性が持つ「暖かさ」の壁は、どうしても超えることが出来ない程高いモノなのだ。「MiMiDAS」はこの世で2番目に素晴らしい「21世紀の耳かき」であることは間違いない。

さて、皆さんはストレスの多い、現代において、どんな耳かきを使っているのだろうか?。

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