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長いIT産業の経験の甲斐も無く、成長の無いIT音痴の思いこみと勘違いのなんでもコラム

「自分以外はバカの時代!」他人を見下す若者たち のIT人の評価は?!

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戦うこと無く何故かメディアによって「負け組に分類された人」が蔓延する日本では、産業帰属による分類学が終わり、より人間の奥底にフォーカスした書籍が書店でも平積み競争に参加する機会が増えているような気がします。

個人的に最近は、IT系の本を読む機会が殆ど無くなりました。一つには、昨今のIT系書籍は、単なる技術だけに終始することが殆どで、より大きな社会システムや、人との関わり、そして夢を興味深く描いたスケール感のある書籍が殆ど存在しないことが大きな理由です。それは、既にITが無事に成熟期を迎えた素晴らしい結果かもしれません。

先進的な技術を単なる技術として紹介することももちろん重要ですが、それは、既にITワールドに生存する人達に新たなベクトルや多少のインフルエンスを与えることがあっても、それ以上の何者でもありません。8ビットのパソコンやインターネットの創生期には、技術的にはまだまだ未熟でも、人や社会に関わる多くの興味深い技術の本がありました。

何れのベクトルの書籍もそれなりの価値はあるのでしょうが、その本に興味を持つ対象者は時代の経過と共に大きく変化しています。前回も「国家の品格」という新書をご紹介しましたが、筆者の周囲でも多くの方から感想が寄せられ、なかなか興味深い結果が出ています。

一言で言うと、IT系(特に外資系)の優秀なエリートなおじさま方からの評判は概ね悪く、多少関連はあってもIT系以外の方、特に女性からは評判が良いことです。どうもおじさま方は、何故か 「国家の品格」の著者の非難対象者が自分である、、と自惚れている節もありそうです(*^_^*)。 もちろん、これは筆者の周囲だけのごく限られた小さな世界の結果ですので全くあてにはなりません

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今回、ご紹介するのは、やはりIT系書籍では無く、人にフォーカスした新書 「他人を見下す若者たち」 (速水敏彦 著)です。この書籍をざっと読んだ限り、本来、努力して、しかし挫折して悲嘆に暮れている人に対して、援護的慰めと再起の言葉として向けられるべき「Only One」という言葉がある程度テーマとなっています。オンリーワンの「のべたん蔓延現象」の結果、本来そういう支援を必要としない人迄もが、根拠の無い「仮想的有能感」をもってしまい、他人の能力や実力を先行否定することで、事前の自己防衛と位置的上位感を実現する、という興味深い筋書きです。

この著者の言うことが全て正しいとは思いませんし、これらが若者だけの特徴では無いと思いますが、たしかに、何故かこういう、根拠の無い自信過剰から派生する 「仮想的有能感」 を持つ人種も、ITワールドに比較的たくさん生息していることは否定できない事実であるとも思います。もちろん、筆者も含めて、みなさん、、「自分は違う!」 というのが相場ですが。。。。。さて皆さんの周囲には、そしてみなさんの感想は?!。

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