莫言さん、あなたは幸せですか?
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「あなたは幸せですか?」
今年の国慶節で、中国CCTV(日本のNHKのような放送機関)のある番組がこの質問をたくさんの人たちに聞いて回った。
「あなたは幸せですか?」
このフレーズが中国で流行語になっていた。
今年ノーベル文学賞を受賞した中国人作家の莫言(ばく げん)氏にも、番組のリポーターが同じ質問でしつこく問い詰めた。
「莫言さん、あなたは幸せですか?」
「分かりません。私は現在ものすごくプレッシャーを感じています。憂慮に堪えない状態ですから、幸せになれるか?!」
莫言氏の憂鬱な気持ちが分からないでもない。
750万元(約9300万円)のノーベル賞の賞金を何に使うのかといった質問を受けた時、莫言氏は「北京で大きなマンションを買おうと考えている。しかし、その後、賞金750万元程度では、到底大きなマンションは買えないよ。北京では1平米あたり5万元(約62万円)を超えるので、せいぜい120平米程度の物件しか買えないと指摘された」と苦笑した。
中国の不動産バブルが想像を超えるように進んでいる。
実は北京では1平米あたり5万元の物件は市の中心地域で殆んど見つからないそうだ。たとえば、北京東2環路のある物件は1平米あたり10万元(約124万円)で、140~350平米の物件が販売されているが、莫言氏の750万元賞金を全部つぎ込んでもせいぜい頭金のレベルにすぎないという。
あるネットユーザーは書き込みで「魯迅はノーベル文学賞を貰ってないが、原稿料だけで北京に大きな四合院を買えた。莫言氏はノーベル文学賞を貰っても、750万元の賞金では北京で大きなマンションすら買えない。一般人の俺たちは幸せになれるもんか?!」と嘆いていた。
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