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ビジネスモバイルITベンチャー実録【朝メール】から抜粋します

インド道中 (その4) ベジタリアンは高貴

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★【朝メール】20050804より__

 インドの出張は続きます。食事について。

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おはようございます。

今日はティルパティからバンガロールに移動する日です。
バスで235km、先日のチェンナイからのタクシーがたった
140kmだったことを思うとなかなか壮絶です。
どうやら移動には5~6時間は優にかかるとか。

===ほぼ毎朝エッセー===

□□ベジタリアン

一昨日、泊まっているホテルのレストランでビールを
注文しようとしました。するとウェイターが声を潜める
ように言います。

「レストランではビールは出せません。
  ビールはお部屋でお取りください。」

確かにメニューにはビールはありません。
さらによく内容を見てみるとすべてベジタリアンです。

そう、ここティルパティはヒンズー教の聖地です。
神様達の力の強いこの地ではアルコールや肉はなるべく
食べないことが常識のようです。

レストランでは強いスパイスのと野菜だけで
結構おいしい食事を出してきます。コクはたまねぎと
にんにくの味から出ているのでしょう。しばらくは
肉を食べていないことに気がつかなかったくらいです。
『たまねぎはお母さんにもできないほど
  体にいいことをしてくれる』
現地での言い伝えだそうです。
インドのたまねぎの消費はものすごい量だと思います。
肉を食べる必然性がないようになっているのですね。

さて、ベジタリアンとノンベジタリアン、
「ちょっと太ったから今はベジタリアン」と、
こんなことを言っていた在米インド人女性もいました。
このコンセプトにはずっと悩んでいました。それなので
昨日は思い切って疑問をKumarにぶつけました。

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インドはヒンズー教徒が圧倒的に多い国です。
確かにインダス、インド、ヒンズスタン(インドの別名)など、
全部ヒンズーにちなんだ名前がついています。

ヒンズーにはカーストという身分制度があります。
カーストはバラモン、クシャトリア、ビアイシャ、スードラと、
4つの階層に分かれていて、さらに下にはアチュートという
カーストにも入れない人々がいるようです。

どうやらその一番上の階層は肉を全く食べないというのです。
そして下の階層ほど、牛肉以外の何でも食べるというのです。
そして間の階層は取捨選択して食事をしているようです。
(さらにカーストはそれぞれの階層で無数の派閥に分かれて
  いるようで、その派閥が違うだけでも結婚すら反対される
  ということが常識的だとのことです。)

それなので、ベジタリアンであるというのはある種、
階層が上であるという優越感につながっています。
「ベジタリアンであること=敬虔な信者である」という
ことになるのでしょう。
一方、取捨選択でベジタリアンをやっている人々もいます。
若い世代はほとんどがそのようになりつつあるようです。

ところが、本当に肉を食べるという概念が全く無い人も
まだ多数いるとのことです。Kumarのある友達も、脱ベジ
目指して頑張って卵にチャレンジしたものの、食後に思わず
吐いてしまったとか…。(今では克服したそうです)
そういう人々にとっては野菜以外のものは、卵を食べる
ことですら、我々が昆虫を食べるのと同じような気持に
なるみたいです。厳格なベジタリアンは肉の匂いですら
嫌がるようです。

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10億人とも言われるインド人のほとんどは国内だけで
一生を過ごしています。従来の慣習で十分なのでしょう。
でも世界的に出て行くとこの野菜しか食べないという習慣は
とても不便なものになるので柔軟性が必要なことは確かです。

さて、実際に自分がしばらくこの聖地で、図らずもじっと
ベジタリアンやっていました。昨日3日ぶりに食べた肉の
印象が、不思議にも「なんだか悪いことをしている」という
気持ちになって、あまり嬉しい気持ちがしなかったのには
ちょっと驚いてしまいます。

おおっ、ヒンズー化している!?

===post script===

昨日は夕方ひとつのお寺に行きました。
お寺には裸足で入らなければならないのです。
裸足で歩いていくと足元の池に蛇がいて、、、
奥の森ではトラがよく出るとか。
そんな中でお祈りをしてもらいました。
お祈りに使った花びらを受け取ろうと思わず左手を出します。
右手を出せとしかられてしまいました。そう左手は不浄な手。
ティッシュペーパーのないインドのトイレでは左手でお尻を
水洗するのですねぇ…。
誰もがみな食事は右手だけで実に巧妙に食べています。

さて、今日はバンガロールへの移動です!

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