AERAのハッキング記事に願う新たなマスコミの矜持
AERAが鬼の首を取ったと喜んで記事したワクチン接種予約システムの問題。
>【独自】「誰でも何度でも予約可能」ワクチン大規模接種東京センターの予約システムに重大欠陥〈dot.〉
これについては、システムの脆弱性の手口を記事にするのは不適切で、まずは報告して、脆弱性の対応を促すべきであるとIPAが公開しているように不適切な対応でしょう。このAERAや毎日新聞の姿勢に対する批判を、言語道断だと断罪する人もいますが、マスコミへの批判をタブーとする姿勢は理解し難いものです。
不備を指摘を超えてAERAは不備を突く方法を詳しく書いたということで特に批判されるポイントはあるでしょう。こうやれば妨害できるって詳しく書かなくてもいい。マスコミの矜持として書いちゃいけないとか、大義はどこにあるのかを忘れているではないでしょうか?
IPAは「脆弱性や手口を不特定多数に公開するのは望ましくない」とする声明を発表しました。マスコミが見つけた脆弱性や手口を記事にすべきでないという基本線を確認すべきでしょう。ペンは剣よりときには強いのだから、自らが暴力装置だっていう自覚を持つべきです。朝日新聞や毎日新聞など、政府や自衛隊批判であれば書き放題で通るという社是なのかもしれませんが、ワクチン接種がスムーズに進むよう協力する。そんな発想に欠けていると考えます。
IPAは脆弱性の存在をネットで公開しないよう求めている(出典:IPAの公式動画)
新たなマスコミの矜持への願い
戦後、日本は日米同盟という枠組みで発展する中で、インテリ左翼が反米や反自衛隊、そして憲法9条を守るというスローガンを掲げてきました。反自衛隊的であれば、科学的におかしいかもしれないけど、美味しんぼの鼻血記事とか、反子宮頸がんワクチンとか怪しいい情報もマスコミは守り報道してきました。
しかし、新型コロナウィルス COVID-19 という危機においても同じ、行動様式を続けていてそれを是とすることは非常に疑問に思います。バランスを取るという名目で反主流派の「専門家」に話させて怪しい情報を垂れ流し続けている今の大手マスコミ、テレビや新聞の状況は不信感を深めるばかりだと危惧します。
システムの脆弱性を付く方法を垂れ流すとか、著名人の自殺報道とか、問題がある報道に対してマスコミ同士が相互批判をタブー視して論戦を行わずに、外部の批判を「論外」として聞こうともしない姿勢は、マスコミ不信をより深めるだけでしょう。
今こそ新たなマスコミの矜持とは何か再定義すべきときにいるそう考えます。