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「ブラックアウト」という新たな和製英語を止め「大停電」と呼ぼう

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北海道の地震にともなって発生した大規模停電を「ブラックアウト」とマスコミが報じて、そういう用例も増えています。確かに「Northeast blackout of 2003」とか北米でも大規模停電にはblackoutとついて呼ばれているのですが、「ブラックアウト」=blackout というわけではありません。

英和辞典を引けばわかりますが、 https://ejje.weblio.jp/content/blackout によると

FireShot Capture 180 - blackoutの意味・使い方 - 英和辞典 Weblio辞書 - https___ejje.weblio.jp_content_blackout.png
blackout
主な意味
停電、消灯、灯火管制、報道管制、舞台暗転、瞬間的な失神、一時的な記憶喪失

であって、停電ではあっても、「大規模停電」と限定した意味はありません。手元の辞書だとブレーカーが落ちてblackoutした というような単に、「真っ暗になる」という意味で使われています。 大規模停電 ∈ blackout なわけです。大規模停電という限定するときは英語では widespread power outage とか wide-sclale power outrage となります。

報道ではブラックアウトではなく、大停電と呼ぶべき

日本でも比較的大規模な停電はあったものの、ここ数十年の停電とは桁が違う本当に大規模な停電だったので、海外で呼ばれているblackoutを持ってきて従来と区別したい気持ちはわかります。しかし、英語の意味の一部だけ持ってくる今回の「ブラックアウト」という報道は、和製英語をまた一つ増やすことにつながっています。ここは従来の用語から変えずに大停電と呼ぶべきでしょう。「ニューヨーク市大停電」とかこれまでも呼んできたわけで世界標準と違う意味の英語を日本だけで使うのはやめるべきです。

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