YouTubeの実験的機能DISCOがとんでもなく凄い件
YouTubeでさりげなく実験が開始された Music Discovery Project ご存知ですか?
これ,とにかく凄いです。
機能は極めて単純で,検索窓にアーティスト名を入れるだけ。
そうするとそのアーティストの人気曲を中心に,似たテイストのアーティスト(関連アーティストと呼ばれています。YouTube視聴履歴による協調フィルタリングによるものだと思います)がミックスされたプレイリストが自動的に作成され,その順で動画が再生されていきます。
例えば,amuroと入れると・・・
こんな感じで日本人アーティストである安室奈美恵さんが出てきてしまいます。
そして彼女のプロモーションビデオが自動的に再生されるだけでなく,その下のプレイリストにそってずっと動画再生が続くのです。
再生動画の下にあるのがプレイリスト(音楽再生リスト)で,ここにある曲順がディフォルトで再生されます。
そして右下にあるウィンドウの関連アーティストをクリックすると,次のような画面になります。
たとえばここでは宇多田ヒカルさんを選択していますが,そうすると彼女の曲がリストアップされます。
どの曲をプレイリストに入れるか,順番はどうするかなども自由自在。しかもリスト自体を保存しておくこともできるのです。
Pandraの動画版にも見えるのですが,よく考えるとかなり違う点があります。
まずPandraは曲を指定することはできません。また指定アーティストの曲は3時間で4曲しか流せません。つまりPandraは,彼らが自動リコメンドする曲を聞いて好きなアーティストを発見するためのサービスなのです。(しかも残念ながら現在は米国でしか視聴できません)
それに対してこのプロジェクト,DISCOは次の点で似て異なるサービスと言えるのです。
- 指定アーティストを曲をいくらでも聞ける
- プレイリストを関連アーティストなどを見ながら自在に編集できる
- プレイリストを保存して,いつでも再生できる
しかも,もっと根本的なことを指摘すると,そもそも再生しているコンテンツが著作権者と合意のもので流されているものなのか,ユーザーには判断つかないのです。参考までYouTubeの著作権に関する見解は次の通りです。
・ YouTube 著作権に関するご参考
このサービスがいつまで実験プロジェクトなのか,それとも音楽業界の激しい抵抗で早期にストップするのか全く予想がつきませんが,一度体験すると病みつきになりそうなインパクトでうあることは確かです。
ちなみに,動画再生中にCM動画が流れることがあります。
それらの収益を著作権者に還元してサービスを継続しようという意向なのかも知れません。
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