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1800名が参加したソーシャル読書会「ソーシャルシフトの会」のご報告

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昨日16時、無事に新著「ソーシャルシフト」(日本経済新聞出版社)の入稿を果たせました。

今回は、Facebook非公開コミュニティ「ソーシャルシフトの会」において、1800名を超す会員の皆さまから、大変貴重なご意見や励ましをいただきながら執筆をすすめることができました。みなさまのご協力、心から感謝しております。

「ソーシャルシフトの会」にご参加いただいた皆さまに感謝の意を表明するとともに、今後の皆さまの書籍執筆やアート制作活動などの参考になるかと思い、そのソーシャルなプロセスをブログにて公開させていただきたいと思います。


1. Facebook 非公開コミュニティの開設
まず、入稿予定日(10月13日)の3週間前、9月22日に、Facebookで非公開コミュニティ「ソーシャルシフトの会」を開設しました。当初、Facebookページにするかグループにするか迷いましたが、少数精鋭でも有志の皆さまと顔をつきあわせるようなカタチですすめたかったので、入会には承認の必要な「非公開グループ」としました。ただし入会希望の方は基本的にすべて承認させていただいたため、10月13日現在で1894名の大規模なグループとなりました。

参考まで、グループの説明文は以下の通りです。

11月11日に発売予定の僕の書籍「ソーシャルシフト」原稿を「ソーシャルシフトの会」グループメンバー限定で公開します。内容は順次ドキュメントとしてアップしていきます。入稿ぎりぎりまで時間をかけ、できる限りクオリティ高く、世の中に役立つ書籍に仕上げたいと考えています。皆様の忌憚のないご意見をいただけると幸いです。またご友人の方で、この内容に興味ある方がいらっしゃれば、自由にお誘いいただいて結構です。私の方での承認が必要となりますが、できるだけオープンに、多くの方に読んでいただきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

 
2. 各章ごとに分割し、ドキュメントとして公開
グループに入会していただけると、書籍原稿を前もって読むことができます。(ただし図版は出版社の著作物となるので公開していません) またその内容に対して、筆者である僕や読書している会員同士で自由に意見交換することができます。私自身、書籍のクオリティをできる限り高めることを目的としていましたので、辛辣なご意見を何度もコメントなどでお願いしました。原稿はFacebookの「ドキュメント」で共有しています。開始日に「はじめに」を投稿して以来、基本は章ごとですが、長い章は分割するなどして、毎日のように原稿をアップさせていただきました。
 
 
3. グループ内での対話交流、そして原稿更新
非常に活発なご意見をいただきました。実際に「ソーシャルシフトの会」でご覧いただければおわかりいただけると思いますが、それぞれの章に対して、非常に多くのコメントをいただきました。それに対して、僕の方もひとつずつ丁寧に目を通し、毎日交流させていただき、毎日その内容を原稿に反映し続けました。副題や帯文章などは「クエスチョン」を活用し、40件を超えるアイディアをいただいています (Fig.1参照)。また最終日には、私からお願いしていないにもかかわらず「ソーシャルシフトの具体的ステップ」チャート (Fig2 参照) をご好意で制作いただき、大変感激しました。さらに出版パーティの幹事もお申し出いただきました。途中から出版社の編集者も巻き込み(笑)、原稿以外のご意見もいただくようにしました。

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Fig1. 「副題」に対していただいたアイディア投稿

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Fig2. 「ソーシャルシフトの全体像」(出典明記は私が依頼したものです)
 
 
4. コミュニティ運用にあたって注意した点
「ソーシャルシフトの会」のおかげで、一日前倒しで、しかも当初原稿より多面的にブラッシュアップされた内容で入稿することができました。21日間で、1894名に参加いただき、130名を超える方からご意見をいただき、訂正した原稿をアップすること延べ100回を超えています。今回の一連の流れは、まさにソーシャルメディアを活用した「生活者参加型商品開発」です。運用にあたっては国内代表事例「無印良品モノづくりコミュニティー」の知見を生かしました。ポイントは、あくまで創り手が責任をもってリードするということだと思います。会の目的を明確にして、上質のコンテンツを提供し、いただいたご意見を傾聴し、リアルタイムに近い感覚で対話しながら原稿を更新する。常に感謝の意を表明する。この感覚がないとソーシャル型の商品開発はうまく行きません。それがあってはじめて貴重なご意見をいただけるようになります。使い手(今回は読者)の方々は、創り手が気づかない極めてきめ細かな点までご指摘いただけるし、それぞれ異なる専門性をもたれています。全体構成や言葉遣いに対して客観的な視点へのご意見もいただくことができました。
 

最後に、書籍の「おわりに」でも記載させていただきましたが、今回「ソーシャルシフトの会」でコメントをいただいた皆さまへのサンクスメッセージをこちらにも転載させていただきます。

スペシャル・サンクス
大柴ひさみさんにはバランス感覚に富む貴重なご意見をいただき、大きな気づきを与えていただきました。鈴木夏樹さんには文章の構成において、多くの有意義な助言をいただきました。和田征士さんと山中皓詞さんには、ご好意で第八章の全体像をまとめた素晴らしい図表をつくっていただきました。Minoru Kawasakiさん、田中健一さんには全面にわたり、表現から仔細な校正まで大変お世話になりました。Yasuhiro Spiegel Arakawaさん、横田親さんにも、感想から校正まで、さまざまなご意見をいただきました。永井隆太さん、森永真弓さんには、書籍出版パーティを企画していただきました。誠にありがとうございました。

サンクス (五十音順)
秋山勇ニさん、跡部徹さん、荒川誠さん、飯田秀一郎さん、飯高悠太さん、池上学さん、石川淳哉さん、石本雄士さん、板羽宣人さん、稲葉誠さん、稲実浩史さん、今川弘敏さん、内田義行さん、宇藤俊哉さん、大嶋泰介さん、大西理さん、大森秀也さん、岡田淳子さん、岡田良太郎さん、岡本征史さん、岡本弘さん、奥隆朗さん、奥山浩通さん、長内賢ニさん、小原憲太郎さん、貝洲岳洋さん、鏡原新也さん、笠原造さん、梶広幸さん、金山保美さん、Noriko Kawamuraさん、菅彰彦さん、金寛樹さん、工藤靖さん、工藤陽介さん、熊谷泰彦さん、鞍掛靖さん、黒岩卓真さん、黒木溝幸さん、小林淳一さん、小和田香さん、サカモトハルヒコさん、櫻井孝至さん、櫻沢信行さん、佐藤みつひろさん、寒川愛さん、Taka Shibataさん、篠原寛行さん、庄司圭介さん、白圡 良之さん、神宮寺信也さん、末広大喜さん、菅原森彦さん、杉山志乃さん、鈴木健太さん、鈴木まなみさん、関野靖也さん、高木智春さん、高橋克己さん、高宮清幸さん、武井遼太郎さん、Will K.Tachiiriさん、玉村元さん、大良康弘さん、崔光さん、友井政彦さん、Maki Daidoさん、中尾克代さん、中西奏さん、中野和貴さん、中村輝宗さん、中山敦さん、長倉シュタッフ牧子さん、奈良成章さん、野本纏花さん、にしだゆうさん、橋本英重さん、長谷川和男さん、花田元治さん、播磨克幸さん、原一真さん、原敬さん、Kanae Higashiさん、平田元さん、ひらまつたかおさん、福田祐子さん、藤井隆嗣さん、藤田和重さん、二見均さん、星野 善宣さん、細井拓真さん、村上豊さん、牧山文彦さん、町田祐一郎さん、松浦弘智さん、松延健児さん、丸山裕貴さん、Naosuke Mizunoさん、御田村瑞恵さん、三石原士さん、三村克己さん、宮野尚紀さん、村田英嗣さん、森川康一さん、森本伸夫さん、モリヤオサムさん、八木橋昌也さん、安永明史さん、柳田善弘さん、矢野達也さん、Daisuke Yamanoさん、横野勝さん、吉原満さん、山本誠一さん、横野勝さん、渡辺純子さん、和田悟さん。皆さまの暖かいコメントが執筆に大いにプラスになりました。心のこもった励ましのメッセージ、本当にありがとうございました。

今後も「ソーシャルシフトの会は継続し、次作書籍企画の場、また「企業のソーシャルシフト」という共通の興味をもつ会員限定の交流の場として、コミュニティ運用を続けさせていただきたいと思っております。「ソーシャルシフトの会」にご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
 
 
なお、11月11日発売予定の書籍「ソーシャルシフト」(Amazon予約開始) の概要は以下の通りです。事前に閲覧いただきたい方はFacebookコミュニティ「ソーシャルシフトの会」に申請お願いいたします。

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また、この書籍内容から一部抜粋したものが、日経産業新聞連載コラム「ソーシャルメディアとビジネス」、および アドタイ連載コラム「ソーシャルメディア時代のチェンジマネジメント」に連載されています。ご興味ある方はご参照くださいませ。
 

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