イノベーションと英語教育
またまた安倍総理モノで恐縮ですが、イノベーションと英語教育という21世紀の日本を方向付ける面白い話題が続きましたのでコメントしたいと思います。
1. イノベーション
本日の安倍総理の所信表明では産業の活性化策として「イノベーション25」という2025年を想定したロードマッピング作業が具体策として挙げられました。経産省やNEDOも国家レベルの技術ロードマップに取り組んでいます。優秀なシナリオプランナーを採用して、ぜひ良いロードマップを作って欲しいと思います。
さて、リンク先の記事でもそうですが、イノベーションを「技術革新」と訳しているのが気になります。たしかに技術革新を伴うイノベーションもありますが、決して技術屋だけが主導するものではありません。どういった新しいコトを起こすのかを考える「コトづくりプロデューサー」も必要でしょう。
2. 英語教育
そして、伊吹文科相の「日本語が乱れてるうちは英語教育は要らない」という発言。因果関係が不鮮明ですから、ご自身の「日本語の乱れ」もぜひ注意して欲しいものです。
仮に日本語が乱れているとして、それは英語教育のせいではなく、これまでの国語教育、あるいは学校や家庭の教育に問題があるからでしょう。であれば、国語教育をやり直すとか、算数を減らす、家庭教育を見直すといった因果になるはずですが・・・。
それはさておき、私の持論は「英語なくしてイノベーションはあり得ない」です。
イノベーションには確かに技術も必要かもしれませんが、人材の流入、海外からの投資、パテント政策、報奨制度などの仕組み作りが100倍重要です。これらは対外政策で、最低でも英語での情報発信が出来ないと話になりません。英語が出来ないイノベーターは引き下がらざるを得ません。
そして何より、日本を説明する力が必要です。この点においてはおそらく英語教育の賛成派も反対派も異論はないはずで、これこそ日本の教育に欠けていたことでしょう。海外からの投資を受け、人材を獲得するためには、自分たちの宗教観、価値観、習俗、文化などをしっかりと理解し、説明できることが重要です。