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「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案」を読んでみた

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いわゆるスマホソフトウェア競争促進法案で、以下記事がよくまとまっています。
GAFAを狙い打ち? 巨大IT企業を規制する「スマホソフトウェア競争促進法(案)」が閣議で決定 国会で審議へ
ただし、対象は特定ソフトウェア(モバイルOS、アプリストア、ブラウザ、検索エンジン)なので、現時点はGAFA全体が対象ではなく、Alphabet (Google)とAppleが対象です。

以下が政府(公正取引委員会)の発表で、この中の別紙1と2の法案概要が上記記事の元です。
「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案」の閣議決定等について

EUで既に実施された法規と似ていますが、次のようにセキュリティ等のために必要な措置を取れるのがこの法案の特徴です。サイドローディング等に対する非難への対応と思われますが、非常に曖昧で具体的にどうなるのかわかりません。ガイドラインを作るそうです。最終的には裁判で争うしかない規定です。

ただし、セキュリティ、プライバシー、青少年保護等のために必要な措置であって、他の行為によってその目的を達成することが困難である場合、当該措置を講じることができる(正当化事由)。

さて、法案は全58条、67ページで、具体的な規定は第14条まで。それ以降は、違反に対する措置、差止請求、雑則、罰則など。法律でアプリストアやブラウザと言った用語を見るのは不思議な感じがする一方で、中途半端なのは、アプリストアと言いながらも、アプリのことは「個別ソフトウェア」と呼ぶこと。

本質的でないところですが、縦書きがこんなに読みにくいとは。上記別紙等は横書きなのだから、もはや法律も横書きで良さそうなものだけど、単なる伝統なのか、それともどこかで規定されているのか。

個人的には、アプリストア等の規制より、野放しの広告をなんとかして欲しい。今のところ騙されたりはしていませんが、普通のニュースサイトでも人前で見せられないような酷い広告であふれていますから。

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