オルタナティブ・ブログ > 路の上で >

日頃考えていることをぽちぽち書きます。

第52回 デジタル市場競争会議 ワーキンググループで開示されたAppleの意見を読む

»

10月12日に開催された第52回 デジタル市場競争会議 ワーキンググループで、「モバイル・エコシステムに関する競争評価 最終報告」に関する意見募集に寄せられた御意見として示された中に、Apple Inc.からの意見もありました。

当日示された資料、概要ですら61ページあり、それぞれの意見をまとめた文書は1,082ページもあります。Appleの意見は、その中の541から570ページです。
その中にいくつか気になる主張がありました。

IAP は決済処理サービスではありません。
IAPはIn-App Purchase、アプリ内課金です。決済処理サービスでは無い聞いて、多くの人は初耳に違いありません。

サードパーティ ATTプロンプトと比較するのに適切なプロンプトとなるであろう ATTプロンプトを Apple が表示しない唯一の理由は、Appleが追跡を行わないからです。
真偽を確認する方法が第三者にはありません。

Siriは Appではありません。
そうかもしれませんが、音声認識および解釈部分と、アプリ操作等の呼び出し部分は切り離して、前者は切り替えられるようにすべきでしょう。

ついでにグーグルを見ると、なんと99ページもあり、さらっと見ることしかできませんでした。その中で気になったのは、
Googleは、日本の競争法は強固な規制であり、消費者と事業者のために効果的に機能していると考えています。公正取引委員会は、デジタル市場における潜在的な懸念に対応するためにその権限を行使して成果を上げてきました。
Googleの言うとおり、ちょうど公正取引委員会が審査の開始を10月23日に発表したので、皮肉なものです。
黒塗りがあり、どんな秘密が書かれているのか想像が膨らみます。

当初の報告から変わりませんが、末端ユーザーの意見より、ディベロッパーのそれが多いだけでなく、誤解や一方的な要望・意見と、正当な要望・意見が区別なく列挙されていて、非常に危険に思いました。

Comment(0)