いきなり20km/h以下電動キックボードの解放は悪手
本件、先週に記事がたくさん出ました。例えば、これ。
電動キックボード免許不要に 自動運転レベル4実現へ 道交法改正案
ソースは、多様な交通主体の交通ルール等の在り方に関する有識者検討会の報告のようです。
この報告では、「新たな交通ルール(車両区分)」として3類型に分け、今回の電動キックボードは「 ②小型低速車 (15~20km/h以下)」に該当するようです。報告書概要には、次のような条件が書かれています(抜粋)。
- 最高速度: 一般的な自転車利用者の速度(15~20km/h)と同程度で検討
- 運転免許の必要性までは認められないが、一定の年齢制限を設けることが適当
- 車道、普通自転車専用通行帯、自転車道を通行
- (乗車用ヘルメットは)着用促進を図っていくために、法的義務や啓発の在り方について検討することが求められる
さらに、報告書にあった下記意見は真っ当と思いました。
委員の主な意見
(総論)
・現在、自転車も歩道で徐行していないなどルールが守られていないのが実態。自転車と電動キックボードを同じ扱いとすると、電動キックボ ードも現在の自転車のように無秩序な状態になってしまうことが懸念される。
さて、僕としては、今の日本の道路環境で今回の条件で電動キックボードが走行することは、強く反対です。電動キックボードの便利さは言うまでもありませんが、綺麗に舗装され、他と分離された専用通行帯が必要と思います。
綺麗に舗装と言うのは、電動キックボードの車輪径が非常に小さいため。ちょっとした段差でも激しく影響を受け、しかも多くは立ち乗りで重心が高く不安定で、転倒の可能性が高いです。ヘルメットだけでなく、プロテクターもつけるべき。そして、転倒した電動キックボードおよびユーザーに車が向かっていくことになります。
他と分離と言うのは、車等から見たら、原付よりさらに遅い不安定な車両がすぐ横を走ることの怖さ。そして、電動キックボード側からもその中を走る恐怖があるはずです。
とは言え、僕がこんなことをぼやいても、おおよそ警察庁の案通りに導入されてしまうでしょう。ユーザーと業界の人はくれぐれも慎重に。あまりに自由気ままにして、かつてのバイクのようにひどい制約を受けないように注意ください。