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参考: MotoGPのCOVID-19対応手順

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大相撲 白鵬関のSARS-CoV-2感染後の日本相撲協会の対応とか、東京オリンピックの対応とか、ゆるすぎてモヤモヤしたので、不特定の皆さんの参考に。

MotoGPは、サーキットにおけるバイクレースの最高峰です。MotoGPを運営するDornaは、昨年7月からレース再開するにあたり、COVID-19対応の手順を決めて運用し、ヨーロッパ内だけだったとは言え、きっちりレースを運営しました。

感染者が出なかったわけではありません。チーム関係者はもちろん、トップレーサーのValentino RossiすらCOVID-19陽性となり欠場しました。それでも、14レースをやり遂げたことは評価できます。参加しているのはヨーロッパ出身の人だけではなく、レーサーには日本人を始めとした世界中の人がいますし、メーカーとしては日本からはホンダ、ヤマハ、スズキが参加しています。

MotoGPのCOVID-19対応は、次の記事にまとまっています。
MotoGP™'s Covid-19 protocol: the key points
ポイントは以下の通り。

  • イベントの5日前、COVID-19検査すること
  • 5日間隔離すること
  • サーキットでランダムに検査あり
  • サーキットへの移動とサーキットで個人用防護具(PPE)をつける
  • 可能な限りマスクをする
  • 接触者等をアプリでトラッキングする
  • 毎日1,200名の関係者の状況を確認する
  • 感染したと思われる人は、更なる検査のためにメディカルセンターに送られる

ここまでやっても、上に書いたように関係者の感染者は出ました。また、一部サーキットでは観客を入れる予定であったものの、結果としてほとんどが無観客レースになりました。一方で、Virtual Fan Wallと呼ぶ、オンラインで観戦している人の映像をいかにもサーキット横に立っているように見せる演出がありました。

大相撲もオリンピックも、現実を見た運営を考えず、個人の努力の範囲で解決することや、SARS-CoV-2が無くなっていることを期待しているとしか思えません。
日本相撲協会新型コロナウィルス感染症 対応ガイドラインは、よく書かれているものの、全体として個人の注意事項が並んでいて、興行団体としてイベントを安全に運営する観点が抜けています。

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