オルタナティブ・ブログ > 路の上で >

日頃考えていることをぽちぽち書きます。

12回目: iOS「COVID-19接触のログ」をちょっと解析

»

iOSでは、一週間に一度、「COVID-19接続のログ記録」のタイトルでその週の接触可能性件数を通知してくれます。例えば「今週このデバイスで0件の接触の可能性が特定され、"接触確認アプリ"と共有されました。」のように。わかりにくいメッセージで、初めて見たときは何事かと思いました。

具体的なチェックの状況と一致件数は、設定アプリのプライバシー - ヘルスケア - COVID-19接触のログ記録 - 接触チェックの記録で見れます。またそれをファイルとして書き出すこともできます。
設定アプリで見れるのは、タイムスタンプ、提供されたキーの数、一致したキーの数、データソース(日本の場合は接触確認アプリ)です。書き出したファイルはJSON形式で、それぞれ、Timestamp、RandomIDCount、MatchCount、DataSourceが該当するようです。またHashなる情報もあります。

提供されたキー(RandomIDCount)は、Apple/Googleの暴露通知(Exposure Notification)仕様のTemporary Exposure Keyと思われます。すると、感染された方から報告されるTemporary Exposure Keyは最大14個(14日分)なので、RandomIDCountを14で割ると、おおよその報告していただいた感染者数がわかるはずです。慣れないPythonでJSON形式を変換し、プロットしてみたのが、以下。
COVID-19接続のログ記録

厚生労働省の新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA) COVID-19 Contact-Confirming Applicationによると、「陽性登録件数は、8月14日17:00現在、合計で252件」ですから、大体あってます。
幸にして、今のところ僕の一致キー数は0です。また、このように解析して気づきましたが、8月2日までは1日のHash数はバラバラでしたが、8月3日からは毎日13件です。理由はわかりませんが、データを提供するサーバー側の処理が変わったと思われます。

iOSの通知は、detectExposures(configuration:diagnosisKeyURLs:completionHandler:)で説明されていますが、ファイルのHashは"the hash of the checked sets of keys"のようです。

上記Webによると、14日17時現在の接触確認アプリのダウンロード数は約1,320万件だそうで、徐々に効果が出てきそうな感じになってきました。

Comment(0)