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ETC2.0履歴データを利用する新サービス提案で、利用目的以上に履歴が使われないかな?

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気になる国土交通省のリリースがありました。
大学とのデータの共有・分析による新サービス案を選定!
~ETC2.0データと民間所有データを統合分析し、地域のモビリティサービスを強化~

気になるのはサービスの面白さと、ETC2.0データを使われることの気持ち悪さです。

まず、使われることの確認のため、ETC2.0の利用規定などを見てみましょう。
ETCシステム利用規程には、特にデータ利用の話はありませんが、車載器のID付きプローブ情報の利用及び取り扱い方針にありました。それによると、「車載器のID付きプローブ情報」として「走行位置の履歴」と「急な車両の動きの履歴」を収集するそうです。ただし、双方とも「走行開始地点や走行終了地点は収集されません」の但し書き付き。走行開始/終了地点については、上記国土交通省のサービス募集時のリリースにヒントがありました。
大学とのデータの共有・分析による新サービス提案を募集!
~ETC2.0データと民間所有データを統合分析し、地域のモビリティサービスを強化~

これに、「ETC2.0データ」の「走行履歴情報」として「時刻と位置情報(緯度、経度、道路種別)を200m毎に記録しています。但し、エンジンのオンオフ前後500m程度のデータは消去されています」と書かれています。

車載器のID付きプローブ情報の利用及び取り扱い方針に戻ると、「車載器のID付きプローブ情報の利用目的」は以下2点のみ。
(1)渋滞等を迂回する経路を走行したドライバーを優遇する等の経路情報を活用したサービスが実用化した場合、道路管理者は車載器のID付きプローブ情報を当該サービスの提供に利用します。
(2)道路管理者は、車載器のID付きプローブ情報を、経路情報を活用したサービスの有効性検証等のために利用する場合があります。
ただし、このために第三者に情報を提供することがあり、その場合は「個別の車両を特定できないよう統計的に処理した情報」だそうです。

これ以上書かれていないので、「個別の車両を特定できないよう統計的に処理」が具体的に何を指しているのかわかりませんが、単に車のナンバーを別のIDを置き換えるのではなく、一走行ごとに違うIDになっていることを期待します。そうでないと、容易に「個別の車両を特定」できてしまいますから。また、統計と言うからには、例えば時間帯や道路区間で集計するはずです。まさか、個別の位置情報そのままの提供じゃないですよね。

問題なのは、我が家の車は最初から、バイクは後付けでETC2.0機器が搭載されていますが、このような文面を読んだ記憶がないこと。またちょうどETC2.0付きの新しいバイクを購入しましたが、そのような説明を受けませんでした。車両を受け取った後に、用紙に書かれていることに気づきました。

さて、以上の前提知識に基づいて、改めて新サービス案を読んでみます。
「交通最適化 AI サービス」、「LiDAR 交通流データによる 交通環境分析サービス」、「安全走行支援と最適走行 経路提供サービス」は利用目的に合っているように見えますが、最後の「AI によるバス停周辺の混雑 予測サービス」は逸脱しているように見えます。
そもそも公募のポイントに書かれている例「ETC2.0データとバスデータの相互利用」は、「バスの到着予測や目的地への到着予測時間を提供」と書かれているので、逸脱しているようにしか見えません。国土交通省がこんなことでは駄目です。

一方、利用目的が限定されているため、サービス提案者のメリットがわかりません。何で手を挙げたのでしょうか? 民間でこのデータが勝手に使われないように、厳しく監視しないといけません。少なくともオプトアウトできるようにしてもらわないと。

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