Webブラウザのバージョンアップ間隔
Google Chromeは、6週間毎に新バージョンを提供することを宣言しています。影響を受けたのか、Mozilla Firefoxも6週間毎に新バージョン提供となりました。
Googleのサイトしか使わないのならば問題有りませんが、Webはいろいろなサイトを使用できて意味が有ります。早すぎるバージョンアップはサイトやユーザーがついていくことに負担を与えます。特に社内システムの場合、Webブラウザ対応は目的ではなくて手段なので、できるだけ避けたい作業です。
Googleが「ウェブ ブラウザは、コンピュータ上で最も重要なソフトウェアといえます。」と言うように、既にWebブラウザはOSと同様に基盤ソフトウェアです。基盤であるならば、他に与える影響が大きいですから、頻繁な更新は困ります。
一方、Mozillaが「Web ブラウザは、他のアプリケーションと異なり、Web という「生き物」を相手にしています。」と言うように、未だ進化の激しい分野であることも事実です。ただ、両者(だけではありませんが)のような競争が変化をもたらしているとも言えるので、Webの進化とブラウザのバージョンアップ頻度のどちらが原因かはあいまいです。
他のWebブラウザのメジャーバージョンアップ間隔をWikipediaで見たところ、Internet Explorerは、最短9ヶ月の時もありましたが、Ver. 6からVer. 7の間が62ヶ月もありました。さすがに長い。Netscapeを追いかけた時は短く、IEの天下だった時は長かったと推察されます。しかし、後者の間も規格(標準)は進歩していましたから、IE6のそれの対応度が低くくなっていったことが記憶に残っています。
Safariは2年程度の間隔でしたが、最後のVer. 4からVer. 5へは12ヶ月でしたから、さすがに他からの影響を受けているのかもしれません。
なかなかバージョンアップせず時代の進歩についてこないのも困りますが、あまりに頻繁なバージョンアップもユーザーを置いていきます。進歩しつつ、古いバージョンも2年程度はサポートしてくれるのが、ユーザーとしてはうれしいです。責任あるソフトウェア提供者になるならば、その工数を確保かつ事業として成立できるようにする必要があるのではないでしょうか。