マイクロソフトはクライアント指向(嗜好)?
「Ajaxの統合開発環境でもマイクロソフトが先行する予感」を読んで、「DDJ)Mr. Grimes' Farewell」を思い出した。Richard Grimesは3年を渡って「Dr. Dobbs Journal」開発者向けの雑誌で.NET関連の記事を連載していた。彼は95年2月1日付けで、もう.NET関連記事を書かないと宣言したのである。宣言文はかなりの長文で、マイクロソフトの.NETの開発中のミスステップと将来への展望を書いてある。中には「マイクロソフトがASP.NETを殺そうとしている」とも書いてあった。どうしてかというと、ASP.NETはどのブラウザーでも使えるアプリケーションを容易に書けるので、マイクロソフトがASP.NETを着装したWindowsサーバーを売ったら、自社クライアントソフトが売れなくなると、彼が分析した。
もしマイクロソフトが競合他社よりAjaxに力に入れるとしたら、確かにそれも理にかなっている。マイクロソフトが早く、品質の良いAjax開発ツールを出してくれると、開発者にとっては嬉しいが、開発されたアプリケーションがIE以外のブラウザーで正確に稼動しないことを覚悟したほうがよいだろう。
「DDJ)Mr. Grimes' Farewell」からの抜粋:
「Why would Microsoft want to kill ASP? Well, with installation of ASP.NET Microsoft sells a single copy of Windows 2003 and perhaps a handful of copies of Visual Studio.NET. The clients don't have to be Windows, so there is no extra sale to Microsoft (whether as a product or licence). This is hardly a great revenue generator, and worse, ASP.NET actually makes it easy to write the application so that it can be used by browsers other than IE. 」