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小さな会社のウェブマスターがパーソナルブランディングについてごにょります。

【ぼんやり思ったこと】美しいお客様とは?

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うちの会社って、文具・事務用品、オフィス用品の通販をしているのですが、このあたりの商品群って、いわばお客様にとっては商売道具のひとつ。
ご商売が活発になればそういった消耗品購買も増えますし、また従業員さんが増えれば机やイスなどもお買い求めになります。
つまり、実際の現場の景気動向を見るのに、うちのような会社の売上の上下がもっともわかりやすい指標なんじゃないかと思ったりしております。

ですから、一時期はガンガンすごい勢いでお買い上げいただいてたお客様の売り上げが落ちてくると、ちょっと寂しくなってしまいますし、最初は小さなオフィスで3人とかから始まったお客様が、引越しされる度に大きなオフィスになって、みたいな感じですと、逆にこちらまでウキウキうれしくなります。

でも、よくも悪くも売り上げが上下しまくるのは比較的新しい会社のお客様であります。
まだまだこれからどうなるかなんて、神のみぞ知るところではあります。

しかし、わたくしがいつも溜め息を漏らしてうっとりしてしまうのは、もうそれこそ10年以上お付き合いのあるお客様が、毎月平均的に、コツコツと同じくらいの額を購入してくださること。
バブリーな匂いなど全くしない、堅実に、ひたすら堅実に商売をなさっている感じが、その毎月のお買い上げデータから浮かび上がってくるんですね。

もちろん、拡大の目標を掲げて邁進する会社さんもかっこいいのですが、中小企業で、地道にお仕事をされているこの感じは、なんだか「美しい」という印象を受けます。
古都の老舗にも通じる感じですね。

当然、昔から同じことだけをルーティンしていたのでは、このご時世、売り上げをキープすることはなかなかできないはずです。
地味に見えながらも、水面下では足ひれをバタバタ忙しく動かしているかもしれません。

あ、そういえばうちだってそうですね。
昭和23年の創業ですのでもう65年。業種こそずっと同じ文具店とは言え、創業当時と同じものなんてひとつも残っていません。
時代の流れを感じつつ、姿形を変えながら、本当に毎日バタバタもがいています。

まぁうちは美しい会社、なんて申しませんが、まわりからはそう思っていただけるように、コツコツ地道に、でも安住しない!的な企業風土を次の世代の人たちに感じて引き継いでいってもらえるよう、いつか卒業するまでに仕組みなりをうまく作っていけたらいいなと思っております。

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