こんな高いところでいいんかい? ~過去語録 02
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「こんな高いところでいいんかい?」
地方のメーカーに就職することが決まった私は、当時25歳。本当に右も左も分からない若造でした。
当然一人暮らしも初めてでした。就職先の街にまったく土地勘もありませんでしたので、会社の役員の方に「どうしたらいいでしょう」と聞くと「一緒に物件探してあげるっぺよ」とありがたいお言葉。
ちなみに地方というのは茨城県だったので、イントネーションはカミナリとかU字工事っぽい感じです。
嬉しかったですね。会社というのは基本的に上司にこき使われるだけのところだと思っていたのですが、かなりのVIP待遇で、役員の高級車であちこちの物件を見せて回ってくれました。
ただ、見せて頂く物件がどうもピンとこない。
賃料が4万円とか5万円の安アパートばかりです。
自分としてはちゃんと鉄筋コンクリートのマンションに住みたい!と思っていたので、その旨を役員の方に伝えると、大変驚かれて
「島田君は一人もんだっぺよ。なんでそんなとこに住むんだ?」
と。
しかしどうしてもというと、高級住宅街にある分譲マンションの中に1軒だけ賃貸で出ている物件があったので、そこに連れて行ってもらいました。
築浅の2DK。50平米くらい。頑丈な作り。
「ここに決めます!」というと
「こんな高いところでいいんかい?」
と呆れられました。
家賃は8万円くらい。共益費を合わせて9万円くらいでしたかね。いいんです。給与は手取り20万円くらいでしたが、遊ぶつもりはありませんから。
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