初めての営業 (新事業の話-6)
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新社長が初めての営業をした。
営業先は私が15年以上お付き合いさせていただいているお客様。
私も同行したが「俺は口を挟まないから、全部君がやるんだよ」ということにして、30分くらいのトークの間、私がどうしても助け舟を出したのは二口くらい。
あとは彼が全部しゃべった。
もともと大手コンサル会社のシステムエンジニアの彼にとって、お客さんと対峙する営業は人生初。とにかく最後のゴングが鳴るまでよくがんばった。見えない汗の飛び散る営業だった。立派だ。
結果。
残念ながら契約は取れず。初戦敗退。
原因はいろいろある。
このサービスはもともとお客さんがニーズを感じていないところへの売込みだ。
はじめに隠れていたニーズをしっかり認識していただくプロセスが必要になるが、商品の説明を急いでしまってそのあたりがおろそかになった。
ニーズを認識していないところでの商品説明は退屈以外のなにものでもない。
終始、しっくり来ていない感じがしていた。
最終的には、何をやるサービスなのかわかってもらえたと思うが、スムーズに進まなかったトークではなかなか「よし、じゃあお願いしてみようか」という気持ちにはなれない。
他にもいろいろあったが先方の社長は本当にいい方で、営業のプロでもあるので、トークの順序がおかしいこととか、裏づけとなるファクトが弱いとか、いろいろとご指摘いただいた。
一番ありがたかったのは
「オレに売らせてもらえれば、売る自信はあるよ。ガッハッハ。」
と笑われたこと。くやしいけど、これは最高の収穫。
素材は悪くないということだ。
帰り際、新社長の目を見て心が折れてないことを確認した。まだファイターの目だ。
スクリプトを練り直し、新聞スクラップなどを用意して、次のお客さんにアタックしよう。
(新事業の話-バックナンバー)
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