ガタンゴトン、といえば列車の音。鉄道模型での再現は?
「ガタンゴトン」と聞けば多くの日本の方は「それって鉄道サウンド」と直感的に思われるのではないでしょうか。すべての鉄道でこのような音がするわけではないのかもしれませんが、それでも大多数の列車からは走行時にそのように聞こえる気がいたします。
この音を分解すると「ガ」「タン」「ゴ」「トン」の4つに分けることができます。鉄道の車両はよく見ると車輪を構成している台がありまして、たいていは台車一つに対して車輪が左右合わせて4つ。つまり二つの車軸(車輪の軸)で構成されています。
また、線路というのは一定の長さのレールをいくつもつなげて作っていくわけですがその時に必ず継ぎ目(ギャップ)ができます。ちょっとした隙間ですね。鉄材でできたレールは気温によってわずかに伸縮しますのでそれを見越してわずかな隙間を作っておくために、車両が通行するときに車輪がこの隙間を乗り越えて「ガ」「タン」「ゴ」「トン」という音がするのは、なんとなく皆さんご存知のことと思います。
さて、鉄道模型ではレールを組み合わせて線路を構成するときに、気温による伸縮は実際ほぼ考慮をする必要がないので通常はぴったりくっつけてつなげていくわけですが、これですとそのレールのつなぎ目ギャップを通過するときの「ガ」「タン」「ゴ」「トン」音がほとんどしません。(かすかには聞こえます)私が片足を突っ込んでいるHOゲージは車両自体の自重がそれなりにありますから、もしこの「ガ」「タン」「ゴ」「トン」を再現できたら、一層の迫力ある走行ができるというものです。
そこで知恵のある先達が編み出したのが、わざと隙間を作ってレールをつなげていく、という技です。
通電という観点からは必ずしもお勧めするものではありませんが、このようにしてみるとHOゲージでは重厚な「ガ」「タン」「ゴ」「トン」が再現できます。
ただし、構成したレイアウトすべてのレールでこれをやると、レイアウト自体の剛性がなくなりますし、通電やスピード走行時には脱線リスクも増しますし、正直少々うるさくなります。なんとなく大きめに「ガ」「タン」「ゴ」「トン」を再現したいときにちょっと試してみるくらいでちょうどよいかもしれません。
ちなみに鉄ちゃん用語で「ガタンゴトン」のことを「ジョイント音」といいます。これ豆知識な。
鉄道模型の楽しみ方って、本当に様々ですね。