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”情報通信テクノロジは人々を幸せにする”を信条に、IT業界やアジア・中国を見つめていきます。

サービスってマニュアル通りの接客ではダメだよなぁと思った経験

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他愛もないことなのですが、ひとりの消費者としての経験で、タイトルのようなことを思ったので備忘録として書いておこうと思います。

ここ数年、同じところで散髪をしています。 色々な人から紹介されたり、飛び込みで入ったりして、やっと「安心して任せられて」かつ「リラックスできる」お店です。自宅からは電車に乗ってドアツードアで30分弱かけて通っています。

緊急事態宣言&まん防中ということもあり、今回、試しに近所の美容院に行ってみることにしました。

美容室検索と予約ができるサイトで見てみると、ホントにたくさんの美容室がありますね。

お店によっては、5月中はほぼ予約が埋まっているなども、見られて、どの店がどのくらい人気なのかも推測できます。(予約が埋まっているように表示されているだけ(サクラ?)の可能性もありますけれど・・・・)

で、たくさん出てくる美容室の中から、色々なところでよく見かける名前の美容室が目につきました。(いわゆるチェーン店でしょうね)

その店の予約は、スタイリストを指名もできるということで、初めて行くのですが、せっかくなので、スタイリストのプロフィールを眺めて、"男性のカットが得意です" という人を指名して、"カットのみ" で予約しました。

前置きが長くなりましたが、そうしてお店に行ってからのできごと。

「予約している成迫です」

「お待ちしていました。当店では、スタイリストのレベルがありまして、アートディレクター、・・・・、トップスタイリスト、スタイリストの中からお客様にお選びいただくシステムになっておりまして・・・・・・」

「あのう、予約時に指名していると思うのですが・・・」

「失礼しました。少々お待ちください」

「初めまして。よろしくおねがします」

「今日は、どうされますか?」

「予約している通り、カットでお願いします。前回、散髪直後の写真があるので、これと同じようにお願いします」

「わかりました。当店のシステムを紹介させてください。パーマ、カラー、ヘッドスパなど、組み合わせで様々なパッケージがあります。どれがお好みでしょうか?」

「いやいや、カットで、この写真のように・・・・。そもそも癖毛で、いい感じに後ろに流れてくれるので、パーマなしでうまくまとまるんです。」

「最近は、薄毛を隠すために上部だけパーマをかけてボリュームを出すこともできるので、それをお勧めします」

「いやいや、見てお判りの通り、上部も、癖毛でしょう?」

こんな(不毛な)会話の後に、ようやくシャンプー、カットと進み・・・

(なんだか写真とずいぶん違うけれど、ま、いいか・・・・、でお会計に・・)

「本日はありがとうございました。次回の予約はよろしいでしょうか? いま予約すれば500円引きとなります。 また、次回に限り、指名料が無料となります。また、おすすめの・・・・」

「スケジュールが不透明なので、また来る時にはネットで空きを確認して予約しますね」

「わかりました。それでは、(階段の)下までお送りします」

「いや、送らなくていいです。ここでいいです。」

「そういうわけにはいきません。下までお見送りさせてください。」

とこんな具合で、カットの出来不出来とは関係なく、もう二度と行かないかな、と思うような接客でした。

これ、きっと、細かいマニュアルがあって、マニュアル通りに対応することがルールになっていて、そのマニュアル&ルールのゴールは売上増、すなわちお客さんへのアップセル、クロスセルになっていて、そのことをスタッフに詰め込み教育して、実践を求めているので、接客がなんだかお客さんと向き合うのではない、残念な対応になってしまっているような気がします。 

そんなことを感じながら、そういえばマクドナルドとスタバの話も含めて、サービスとは? マニュアル対応の是非、コト売り、サービス化というけれど、それはどこを向いて進めばよいのか? などをもう一度振り返って考えてみたいと思う良いトリガーになりました。

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