【Facebook】Wildfireでソーシャルメディア上のキャンペーンを省コスト化
お世話になっております。
ループス直人です。
※弊社には「岡村」姓が2名おるのですが、最近よく間違われるので名乗りをファーストネームにしました。
最近ほんのりと熱くなりつつあるFacebook上でのソーシャルメディアマーケティングですが、「そろそろFacebookアプリ作ってみようかな?」なんて考えている企業様はこのエントリを読んで考え直したほうがいいかもしれません。
最近弊社でもFacebook上のキャンペーン実施についてご相談をいただくことが多いのですが、その半分はファンページの運営について、そして残りの多くがFacebook上でアンケートやキャンペーンを実施するためのFacebookアプリ開発に関するものです。後者の用途に関してはWildfire Interactive,Inc が提供する、その名も「Wildfire」を使えばアプリ開発が不要なだけでなく、そのプロモーションについても様々な問題を解決してくれるでしょう。
※画像をクリックで公式サイトへリンク
Wildfireがカバーするのは主にFacebookとTwitterでのプロモーションです。独自のアドネットワークもあるようなのですが、おそらく日本国外がメインでしょうし、詳しく調べていないので、本エントリでは紹介しません(すみません!)。
実施できるキャンペーンの種類は、懸賞もの、新規登録キャンペーン、共同購入、クーポンの配布、写真や動画のコンテスト、バーチャルグッズのギフト、クイズなどです。よくあるキャンペーンはだいたい揃っているのではないでしょうか。
Wildfireのサイト上にキャンペーンのパターンと期待される効果が記載されています。
ソーシャルメディア上で展開する懸賞系キャンペーンの効果
メールアドレスなどの情報を含む顧客リストの構築
Facebookファンページのファン数増加
Facebookファンページや自社サイトへのトラフィック増加
調査データの収集(応募のための個人情報収集など)
顧客の教育(応募のために動画を見せるなど)
ブランド認知の向上
ソーシャルメディア上で展開するコンテスト系キャンペーンの効果
ブランド認知の向上
ブランド周辺の連帯感向上
ブランドにまつわるストーリーの収集とロイヤルカスタマーの発掘
Facebookファンページのファン数増加
Facebookファンページや自社サイトへのトラフィック増加
ソーシャルメディア上で展開するクーポン系キャンペーンの効果
ブランド認知の向上
新製品の販売促進
在庫品処分
自社サイトへのトラフィック増加
トップページからのサインアップは無料、その後Facebookでキャンペーンを実施するための流れは以下のようになります。
- ログイン後、「Manage Campaigns」から「Create a Campaign」をクリック。
- 実施するキャンペーンを選択(この例では"Sweepstakes"を選択)
- キャンペーン詳細を入力。
(入力内容は架空のものです)
※画面右側にTwitter、Facebookフィードでのプレビューが表示されます。 - 公開期間を入力
- エントリーフォームを作成
Google Appsのアンケートフォーム作成インターフェースもよくできていますが、Wildfireのものもなかなかです。必要なパーツをドラッグ&ドロップするだけで簡単にエントリーフォームが作成できます。スタンダード以上のプランでは、フォームの入力後に指定したURL(自社サイトなどを指定)へリダイレクトさせることもできるようです。 - バナーを作成。
上図のように、テキストを表示するだけのシンプルなバナーを作成できますが、もちろん独自の素材をアップロードすることもできます。 - 申し込みルールやプライバシーポリシー、規約類を入力。
- 公開!
公開するメディアを選択して「Publish Now!」を選択すると公開開始です(お金がかかるので試してません!すみません!!)。「Marketing」を選択すると実施のコツを教えてくれるページを見られます(Facebookの場合、「ちゃんとファンページ作ったか?」「ニュースフィード飛ばせ!」など)
実際にプロモーションを行うためには1キャンペーンあたり最低$5、1日あたり最低$0.99が必要です。費用はプランによって変わり、上位のプランでは結果データがダウンロードできたり、カスタムデザインが利用できたりするようです。
公開する前にプレビューを見ることができます。
以下はFacebookのプレビューです。
※画面左中央に表示されているのがバナーですが、私が確認した際は2バイト文字を使用することができませんでした。実際は画像をアップロードすると思うのであまり関係ないかもしれませんが、念のため。
実際にFacebookでキャンペーンを行う際は、ファンページと連動させることがほとんどだと思います。Facebookアプリケーションで "Sweepstakes" を検索し、ファンページに登録、ファンページ管理画面から設定することで上記のようなキャンペーンペをファンページのタブの一部として表示できます。この登録を行わなくても、実施したキャンペーンは "Sweepstakes" アプリ上に表示されます。このアプリの月間アクティブユーザーは100万人以上あるようなのですが、この数のユーザーが毎月Wildfireの懸賞キャンペーンに参加していることになります(ただし、現時点ではその中に日本人がほとんどいないことは想像に難くありません)。
Twitterでのキャンペーンに関しては以下のような感じです。
Twitterキャンペーンプレビュー画面
キャンペーンの内容をTweetしないと応募ページへ行けないのがミソ。・・・多分。
ちなみにWildfireのTwitterアカウントはこちら。公開中のプロモーションは多分ここから見れます。この機能は2009年にTechCrunchでも紹介されていたようです。
以下、感想とまとめです。
- Wildfireは非常によくできたアプリ。なのでFacebook上のキャンペーンはアプリを自社開発しなくていい。また、何をやるにしてもファンページは必須。
- Wildfireのいいところ
- ユーザーインターフェースが簡単で分かりやすい
- Wildfire利用者同士の横のつながり、距離感がちょうどいい
- サーバの調達や負荷対策を気にしなくていい
- Wildfireの悪いところ
- キャンペーン定型文の一部が英語
- Wildfireのいいところ
- ソーシャルアプリを開発したいというケースでは、よほど独自性が必要なもの(もちろんゲームも)を除いてWildfireのようなニーズを最大公約数的に満たしてくれるアプリの登場を待つ、という選択肢があると思う。日本国内でも、Mixiにしろ、Twitterにしろ、API利用許諾が許すならそういう状況になりうる。
- 【蛇足】Google Apps Marketplace もそうだけど、なぜか日本ではPaaS上のアプリ市場というのは全く注目されていない気がする。案外ホワイトスペースかもしれない。
- Wildfireのマーケティング効果は実際に使ってみないとなんとも言ないが、日本国内のユーザーが200万人程度であることを考えると、費用対効果が米国での実施に劣ることは間違いない。
おまけとして、2010年8月16日時点でのプライスリストをスクリーンショットして、以下に転載します。
White Label(OEM契約みたいなもの)以外のプランでは、通常エントリーフォームにWildfireのオプトインメール送付許諾が表示されるようです。