Innovation Sprint 2011 - セッションで引用した ALM Summit セッションをご紹介
1/13 に歴史的なイベントが開催されました。「イノベーション スプリント 2011」です。実行委員長の川口さんをはじめとしたコミュニティ主導で、企業も協賛する形で、開催されたこのイベントでは、いまもっとも注目されている開発プロセスであるスクラムの産みの親である、Dr. ジェフ サザーランドさんとこのスクラムに多大な影響を与えた Dr. 野中郁次郎さんが、初めて直接出会う「場」でした。
実行委員長の川口さんから「ジェフと野中先生を会わせたい!」と伺ったのは、1年前の10月でした。それから1年とちょっとで実現をしてしまっています。われわれにとっても意義のある出会いと「場」を本業の傍ら実行に移した川口さんに改めて敬意を表したいと思います。「かわぐちさん GJ!」
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さて、このイベントでは、私も1セッション絡ませていただきました。このセッションでは、インフラジスティックス ジャパン社の代表取締役のクーニングさんが、インフラジスティックス社におけるアジャイル導入の事例を紹介し、私は、モデレータとして、昨年11月に米国で開催された ALM Summit 2010 のセッションから世界で行われている アジャイル、ALM の動向の紹介と、マイクロソフト社内でのアジャイル、プロセスの改善の事例を紹介しました。
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ALM Summit はグローバルな Application Lifecycle Management について共有する「場」で今年は、Microsoft Redemond キャンパス内のカンファレンスセンターで3日間にわたり開催されました(因みに、日本からの参加はおそらく私だけでした)。主要テーマが日ごとにあり、
- DAY1: Agile Acceleration
- DAY2: Collaborative Development
- DAY3: Engaging the Whole Team
となっていました。ALM というと開発支援ツールの話だと思う方が大半だと思いますが、そんなことはありません(それはツールベンダーの都合を聞きすぎているにすぎないです)。人、プロセス、ツールのバランスが大事で、ゴールは、お客様に価値を提供し続けるためにソフトウェアエンジニアリングとして必要なものを整えるということ、になります。
余談ですが、この辺りは、ALM Summit の「場」で得たものも含めて、デブサミ 2011 でお伝えしようと思っています。
2/17 14:20- 17-D-4
いまだからこそ ALM ~ 「人・プロセス・ツール」
日本マイクロソフト株式会社 長沢智治
で、本題ですが、今回は、イノベーション スプリントでご紹介した ALM Summit のセッション ストリーミングをお知らせします:
※ Innovation Sprint で引用したセッションのタイトルは、この色にしておきます。
- Keynote - Scrum: the 3rd decade - Ken Schwaber [Video]
Scrum の産みの親の一人である Ken Scheaber 氏のセッションです。ビジネスのアジリティのために必要な要素、そして、フレームワークであり、ツールである Scrum と ALM について解説しています。ワークも盛り込んだ素晴らしいセッションですので、ぜひご覧ください。 - Featured - The state of ALM: An industry view - David West [Video]
元Rational Software、Ivar Jacobson International で Forrester のリサーチャーの Dave West 氏のセッションです。IT から BT(*Business Technology)への変遷と開発と組織の在り方を解説し、ALM 2.0 について触れています。Dave は私の元同僚でもあり、何度か意見交換などもしたりしていますが、非常に見識が広く、そして的確です。ぜひソフトウェア開発ビジネスをしている方は、このセッションをご覧ください。 - Keynote - IT for the future - Moving into the cloud - Tony Scott [Video]
Microsoft の CIO がソフトウェア開発関連イベントで、登壇するというおそらく今までになかったセッションです。CIO の立場で IT とアジリティを的確にとらえ、かつ、ソフトウェア開発への期待と展望を語っています。CIO の方は、こちらをぜひご覧ください。 - Managing Change Scenario-focused engineering - Drew Fletcher [Video]
Microsoft のエンジニア育成、開発プロセス改善の下支えとして欠かせない Enginerring Excellence より、シナリオ フォーカス エンジニアリングを解説したセッションです。顧客志向のソフトウェア設計について触れています。マイクロソフトでは、こういった取り組みを日々行い、やり方の改善も行っています。 - Keynote - From individual to team to organization - Brian Harry [Video]
このセッションは、Visual Studio ALM の今後の方向性が語られています(いいのか?こんなセッションやってしまって?)広義の意味での ALM の解説と対応、そして、アジャイルへのよりリーズナブルな対応など、見逃せないセッションです(ビデオ確認していないですが、ひょっとしたらカットされていたりするかもです) - Successful software project management styles - Stephanie Cuthbertson [Video]
イノベーションスプリントのときも非常に多くの Tweet と ReTweet があったマイクロソフトでのアジャイル開発の事例のセッションです。ここでは、そのベストプラクティス10が紹介されていましたが、時間がなく最後の方は、超駆け足w 因みに、私もマイクロソフト社内でのアジャイル開発事例のお話しをさせていただきますが、そのときのコミュニケーションは、彼女と Sam Guckenheimer としています。 - Values: Exploring the Why Behind What We Do - Jim Newkirk [Video]
Agile 2010 のチェアマンのセッションです。改めて、”価値” についてふりかえっている非常によいセッションです。 - Keynote - The agile consensus - Sam Guckenheimer [Video]
こちらも元Rational Software で私の友人でもある Sam のセッションです。彼は非常に長いキャリアと経験で、 Visual Studio ALM の方向性を決めています。その考え方の一端が垣間見れますので、ぜひご覧ください。 - Requirements Management: a smooth transition - Ido Eshed [Video]
Requirement Management で著名な彼のセッションでは、今までの重厚な要求管理からより軽く、かつ的確な要求管理の提案があったと思います。そこでは、より本来やりたかったことにつながる要求管理をすべく、Team Foundation Server を活用してみたという事例の話もありました。TFS の作業項目管理で、要求管理することがなんでリーズナブルだったのかなどが解説されています。
全部、ご紹介したいところではありますが、これだけ見るだけでもかなり時間かかりますので、この辺にて。
ぜひ、みなさんのソフトウェア開発におけるヒントがありますように。
ながさわ (@tomohn)