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大詰めのプロ野球・日本シリーズ! ~なぜ日本シリーズは7戦なのか?~

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コアなプロ野球ファンである私に言わせれば、
屈指の好カードともいえる日本シリーズであります。
なんとか、シリーズが終わる前に書けてよかったです(笑)。

・日程的な話

例えば、日程的な問題で、土日で始まり、移動日を入れると、土日で終われる
というのも理由の一つかもしれません。例えば、今年(2010年)のシリーズでは、

第一戦:土曜日(ナゴヤ)
第二戦:日曜日(ナゴヤ)
移動日:月曜日
第三戦:火曜日(千葉マリン)
第四戦:水曜日(千葉マリン)
第五戦:木曜日(千葉マリン)
移動日:金曜日
第六戦:土曜日(ナゴヤ)
第七戦:日曜日(ナゴヤ)

となっています。

・強すぎる?弱すぎる?

日本シリーズといえば、セリーグの覇者とパリーグの覇者が
雌雄を決する試合でありますが、
チャンピオン同士の決戦である以上、
どちらかに勝敗が偏ってしまうと、
リーグの威信にもかかわる?かもしれませんね。

例えば、パリーグの覇者が4連勝してしまったら、
セリーグは全体的にショボイんじゃないか、弱すぎるんじゃないか!
といった状況になるかもしれません。

そこで、そういった状況を防ぐために、7戦なのではという一説です。

・統計的には?

結論からいえば、4連敗しても、弱すぎる?というレッテルを張るには
統計学的には不十分だということです。
なので、4連敗してもいい?ということです。

単純に確率の話をすると、コインを投げて表の出る確率、裏の出る確率は、
それぞれ、1/2ずつになりますよね。

そう考えると、4連敗してしまう確率というのは、
(1/2)^4 = 1/16 = 0.0625 = 6.25 %
となります。

統計の話を一からしてしまうと、とても長くなるので、省略しますが、
詳しくは、高校の数学の教科書にでていますね。私の年代だと、
「確率・統計」の基礎の部分に相当します。

学生の自分に誰しも、「偏差値」というものにお世話になったかと思います。
どこぞの学校の入試の偏差値は いくつ といった具合に。

平均が 50で、標準偏差(σ)を10として、模試などで、
60、70という数字にお目に掛かった皆さんも
大勢いらっしゃるのではと思います。
この偏差値が 30~70の間の数字であれば、
まあまあ、よくある数字かなと
思いますが、時々、その範囲(2σ)を
越えてしまうこともあるかもしれません。

それが、日本シリーズの7戦と関わってきます。
4連敗(4連勝)しても、この偏差値が30~70の範囲に収まっていて、
よくあること! という意味合いで済みますが、
これが、5連敗(5連勝)、6連敗(6連勝) となった場合には、
この範囲のボーダー近辺だったり、この範囲を越えてしまって、
もしかしたら、弱すぎる?(強すぎる?)という評価につながってしまいかねない
との心配から、7戦になっているのかなという推測でした。

統計的な話は、以前にも書いたので(数字の取り扱い)ご参照ください。
テレビの視聴率も同じですね。

標準偏差の意味については、ネット上に多くありますので、
そちらをご参照ください。

この話も微分積分の話ですね。特に積分です。

・(おまけ)プロ野球ファンの心の痛み

話題は変るのですが、プロ野球ファンとしては、やはり、
リーグ優勝をしたチーム同士での日本シリーズを強く望みます。

もし、私がホークスの選手だったら、1週間くらい寝込んでしまいそうです。

クライマックスシリーズ(CS)の存在によって、
消化試合が減ったという点やペナントレースからシリーズへのスムーズな流れなど
良い点はあると思いますが、何というか、当たり前といえば当たり前ですが、
プロ野球なので、ビジネス優先ということで、納得するしかないでしょうかね。

・(おまけその2)過去のシリーズの記録

野球名鑑を見てみますと、1950年以降のシリーズ60回の中で、
4連勝(4連敗)は、4回あるようです。

確率でいえば、4/60 = 6.67 %で、上の数字に近いものとなっています。
(たまたまですね)

もし、8戦にもつれるとすれば、1986年の西武ー広島のシリーズ
以来でしょうか。

阪神のバース・掛布・岡田の次の年ですね。

第一戦で、広島の小早川と山本浩二が2者連続ホームランで、
同点においついたシーンが今でも思い出されます。

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