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ポスドク問題についての前向きな提言、理系の観点からの社会全体についての気づきや意見、会社、社会、国に過度に依存しない生き方について綴ります。

ポスドクの行きつく先

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 2000年に学位を取得し、7年間のポスドク(研究者)生活を経て、現職に至っております。その間、学生時代からわかってはいたものの、ポスドクという立場の危うさを常に感じながら生活をしておりました。

 ポスドクさんの大半は研究職を目指していると思いますが、本当にそれがゴールなのかという疑問は常にもっておりました。実際、学位取得直後に、大学で実施された、ポスドクのための面談で、私は、「ポスドクは、起業すべきではないか。なので、博士後期課程の学生は、研究活動と共に、経営学を学ぶべきではないか。」と言ったのを今でもはっきり覚えています。面接担当の方は、「そういうことを言うのはあなた以外にはいませんね」という趣旨のことを言われていました。
 そういう思いもあり、自分でできることとして、ポスドクの間に、不動産投資を開始しました。副業規制というのが会社にはあると思いますが、所有権に基づく収入であれば、一般的に副業に当たらないということで、不動産の取得を行いました。最初は何もわからず、小さい失敗は色々とありましたが、だんだんと、自分に足りない資質があると気づき始め、そのための活動を開始しました。その結果、今まで、見えなかった世の中の仕組みのようなものが、だんだんと見え始め(まだまだ氷山の一角です)、現在では、多くのことに興味を持つことができ、また、新たに得た知見等が、機能的につながっていくことを実感できております。

 最近感じたことは、様々な方の講演等を聞き、もしかしたら、ポスドクの資質と起業家のマインドには、多くの共通点があるのではということです。その一方で、理系の人間の欠点も見え始めてきました。一つのことを深く知っていることに美徳を感じるのが理系の人間であり、本当は、広く浅くという点も重要であるにもかかわらず、あまり興味がないこと。また、全ての人々に関係している政治や経済といったことにもさほど興味がないために、日本企業のトップは文系出身者が多いこと、また、理系の首相が誕生しなかったのではと思い始めました。
 ただ、一方で、世の中にあふれる情報の中には、数字が極めていい加減に扱われている場合が多いことにも気づきました。極めて脆弱な根拠に基づいて、結論めいた議論がなされていることにも気づかされました。

 このブログを通して、本業以外のところで、世の中に対しての気づきや、会社、社会、国に過度に依存しない生き方について考え、実践した例もお示しできればと思っておりますし、私自身、新たなビジネスも個人事業のレベルで少しずつ始められたらと思っております。

※ポスドクとは、一般に、博士の学位を取得した後、 任期付きのポスト(2~5年程度)についている者を 指します。
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