オルタナティブ・ブログ > 大人の成長研究所 >

ライフワークとしての学びを考えます。

音の高さによって声質を切り替えてはいけない

»

ボイストレーニングでは、よく「声質」ということを言われます。

声質の狙いは「太く」、「深く」、「明るく」「軽い」場所です。

矛盾しているように思えますが、声においては同時に存在します。
その声質を磨くことこそがボイストレーニングです。


実際響く場所は、のどなのですが、響きを喉から離したところでつくるのが大事です。

その前に、まずは舌を前に追いやること。
そして、喉周辺や口の中の空間を広くとり、豊かな声を出せるようにします。

犬が夏熱いときに舌を出してハアハアいっているときのノドと息をふんだんにはいているときの呼吸で、お腹から「アァ、アァ」との喉は締めずに音を出していきます。
割と大きめの音で、大型犬のほえ声のようなイメージでしょうか。

実際やってみるとなかなか難しいのです。
お腹はいくら押しても良く、横隔膜は張って、巻き込む感じです。
これだったら息の流れや勢いがつき、のども広がった状態で声が出せるようになりそうです。
ただし注意するのは、横隔膜をしっかり使った呼吸が出来ていないと全く違ったスタイルになってしまうので意味がありません。

良い声が出せるようになったら、なるべく「ライン」が変わらないようにすることです。
音域によって「ライン」が変わってしまうことが多く、良いところを一度つかまえたら絶対にはなしてはいけません。
これを専門家は「ふたをはずさないように」という言い方をすることもあります。

チューバだったら最後までチューバで演奏する。
音域によって途中でトランペットに持ち替えたりしない、ということです。
歌でこれができたらすごくいいですね。

どのような音域でも同じ音質で、音域による声質の切り替えというのはほとんど意識しないで出来るようになるのが望ましいと思います。
そのためには、まず横隔膜をしっかり使えるようにすることです。

Comment(0)